2011 Fiscal Year Annual Research Report
常圧低酸素トレーニングは一般人の健康・体力つくりに有効か?
Project/Area Number |
21500601
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
玉木 伸和 横浜市立大学, 国際総合科学部, 教授 (60106292)
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Keywords | 常圧低酸素 / 筋力トレーニング / 加圧トレーニング |
Research Abstract |
常圧低酸素環境下における滞在やトレーニング効果については、多くの報告がある。しかし、そのほとんどが、高所トレーニングに変わる方法としての、競技能力向上に関する研究である。常圧低酸素システムが民間のトレーニングジムなどにも導入され、一般人にとっても身近なものとなっている現在、一般人の健康・体力つくりや生活習慣病予防に関して検討した報告はほとんど見られない。そこで平成23年度は、健康な男子大学生21名を用い常圧低酸素環境下でのレジスタンストレーニングと加圧によるレジスタンストレーニングの効果の差異について検討した。7名は常圧低酸素環境下で2kgのダンベルを用い、そして7名は常酸素環境下で上腕に加圧ベルトを装着して2kgのダンベルを用いたレジスタンストレーニングを実施させた。レジスタンストレーニングは1秒に1回の肘屈曲を30回行い10秒休息、その後20回実施で10秒休息、そして10回実施させた。このトレーニングを週3回8週間にわたって行わせた。また同期間,7名の男子大学生を対照群として用いた。トレーニングの前・中・後にすべての被験者の毎秒60度および300度の等速性筋力、そして上腕周囲長を計測した。その結果、両トレーニング群ともに筋力および周囲長は有意に増加した。しかし,両群間には有意差を認めなかった。加圧トレーニングと同様の効果が常圧低酸素環境下でのトレーニングで得られたことは,四肢以外の筋力トレーニングにも常圧低酸素環境下でのトレーニングが有効であることを示している。また,トレーニング後に貧血などの症状を引き起こすことがない点で,低酸素環境下での筋力トレーニングは一般人に安全かつ有効であることが示唆された。
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Research Products
(1 results)