2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500621
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
田中 守 Fukuoka University, スポーツ科学部, 教授 (00163577)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
檜垣 靖樹 福岡大学, スポーツ科学部, 准教授 (10228702)
田中 宏暁 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00078544)
明石 光史 福岡大学, スポーツ科学部, 非常勤講師 (20389365)
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Keywords | ラグビーフォワード選手 / コンタクトフィットネス / 測定評価法 / RSTT / スタミナ / 筋力 / 無気的走パワー / 間欠的発揮能力 |
Research Abstract |
コンタクトスポーツにおけるボディコンタクトの継続性やその耐性など、コンタクトフィットネスのとらえ方に着目し、現場で有用な複合的体力測定法を研究する目的で、初年度の平成21年度は、ラグビー競技のゲーム分析から得られた代表的な動きを抽出し、それらの運動様式をランダムに配置した速度漸増式多段階運動負荷試験(以下RSTT : Rugby Specific Technical Testing)を作成、その能力と個人の体力特性との関連性を検討した。 大学男子ラグビー部フォワード選手42名を対象に体力測定を行い、スタミナと最大筋力に特徴のある選手たちをA群(スタミナ、筋力ともに優位)、B群(スタミナ優位、筋力劣位)、C群(筋力優位、スタミナ劣位)、D群(スタミナ、筋力ともに劣位)の4群に分けた。各群3名ずつ計12名を対象にRSTTを行い、RSTT内で定期的に発揮する無気的走パワー(10m方向変換走)の低下率や12分間走、50m走、各種最大筋力との関連性を比較検討した。 RSTTにおける平均心拍数は169.1±7.75拍/分となり、推定最高心拍数の約85%となった。RSTT試技回数と12分間走との間に有意な正の相関関係(r=0.914,P<0.01)がみられたことから、本測定法はラグビーフォワード選手の有気的作業能力測定法として有用であると示唆された。一方、RSTTに定期的に組み込んだ10m方向変換走の終末低下率は平均11.37±3.38%となり、A群とC群がB群とD群に比べその低下率が少ない結果となった。すなわち、総合筋力と10m方向変換走の終末低下率との間に有意な負の相関関係(r=-0.792,P<0.01)がみられたことから、高い総合筋力を備えた選手ほどRSTTでの無気的走パワー発揮能力の低下を抑制することも示唆された。 以上の結果から、本測定法(RSTT)はラグビーフォワード選手に必要な専門的かつ複合的体力を測定評価する方法として有用と考えられる。
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