2009 Fiscal Year Annual Research Report
トレーニング刺激としての活性酸素種の役割に関する運動生化学的研究
Project/Area Number |
21500631
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
的場 秀樹 The University of Tokushima, 大学院・ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 教授 (20035166)
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Keywords | 活性酸素 / 持久性トレーニング / ビタミンC / 酸化酵素活性 |
Research Abstract |
1. 本年度、持久性トレーニングの効果発現に活性酸素がシグナル伝達に重要な役割を果たすとの仮説を検証するために、持久性トレーニング時におけるビタミンC投与が酸化系および解糖系の酵素活性に及ぼす影響を調べた。 2. 実験動物のラットをコントロール群と水泳トレーニング群に分けた。水泳トレーニング群には、持久的な水泳トレーニングを行わせた。第一実験では高強度の間欠的水泳を負荷した。水泳時に体重の8~10%の重りを尾部に取りつけ、20秒水泳、10秒休息を1セットとして、最終的には11セット負荷した。トレーニング頻度は週5日、期間は4週間であった。第二実験では低強度の長時間水泳を1日当たり6時間、10日間負荷した。尾部に重りは装着せず、1セット3時間の水泳を45分間の休息をはさんで2セット負荷した。第一実験、第二実験とも、トレーニング群はさらにビタミンC投与群とビタミンC非投与群に分けた。 3. トレーニング48時間後、すべてのラットより滑車上筋と上腕三頭筋を摘出し、凍結保存した。後日、凍結保存された骨格筋を試料として用い、酸化系および解糖系の酵素活性を測定した。 4. 持久的な水泳トレーニングは酸化的なエネルギー産生能力の指標であるCS活性を有意に増加させた。また、トレーニング時におけるビタミンC投与の効果は、トレーニングによるCS活性の増加を有意には抑制しなかった。 5. 以上の通り、今年度に実施した実験においては、持久性トレーニングの効果発現に活性酸素がシグナル伝達に重要な役割を果たすとの仮説を支持する結果は得られなかった。
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Research Products
(1 results)