2010 Fiscal Year Annual Research Report
筋線維サイズ変化に対する筋衛星細胞の活性化と神経支配および老化の影響
Project/Area Number |
21500633
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大石 康晴 熊本大学, 教育学部, 准教授 (10203704)
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Keywords | 再生筋線維 / 熱ストレス / heat shock protein / 衛星細胞 / ミオシン重鎖 / ヒラメ筋 / 筋線維組成 / ラット |
Research Abstract |
本研究は、筋線維再生段階初期において、筋線維タイプの決定・変化がどのように生じるか、筋衛星細胞がどのように関連するか、さらに熱ストレスの影響について検討した。 実験には、adult Wistar ratを用い塩酸ブピバカインをヒラメ筋に注入し筋線維を破壊した。ブピバカイン注入2, 4, 6日目にヒラメ筋を摘出し、免疫組織化学的に筋線維組成を分析した。2日目では速筋型・遅筋型のタイプ分類は認められず、4日目の再生筋線維に速筋型ミオシン重鎖成分のみが発現していた。6日目の再生筋線維では、速筋型ミオシン重鎖成分のみを発現している線維と、速筋型と遅筋型ミオシン重鎖の両方を発現している線維がみられた。 筋線維再生段階で熱ストレスを加えた場合、6日目の再生筋線維では、速筋型と遅筋型ミオシン重鎖の両方を発現している線維の割合が非常に高く、また遅筋型ミオシン重鎖のみを発現する筋線維がみられた。このような結果は、速筋型から遅筋型へのミオシン重鎖成分の変化が熱ストレスにより促進された可能性を示唆している。 さらに、静止型・活性型の筋衛星細胞の発現数を検討したところ、4日目、6日目において、対照群に比べ熱ストレス群で静止型・活性型ともに筋衛星細胞の発現が有意に増加した。 再生筋線維のサイズについては、熱ストレスによる有意なサイズ増加は認められず、筋線維再生初期段階では、熱ストレスの筋線維サイズ増加への影響は小さいものと推察される。 以上の結果から、熱ストレスは再生筋線維のタイプ分化を促進する作用を有し、これは筋衛星細胞の活性化に起因する可能性が推察された。
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Research Products
(2 results)