2009 Fiscal Year Annual Research Report
介護予防プログラムの効果を高める自己学習型ニーズ評価システムの開発
Project/Area Number |
21500653
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小林 法一 Tokyo Metropolitan University, 人間健康科学研究科, 准教授 (30333652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 孝 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (70158202)
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Keywords | ヘルスプロモーション / 介護予防 / 作業療法 |
Research Abstract |
本研究は,介護予防プログラムを受けようとする当事者が,自分の判断でプログラム参加の必要性を認識し,自分自身でニーズを同定する当事者主体の評価システムを開発しようとするものである.介護予防プログラムの必要性を専門家が決めるのではなく,当事者が決断するための評価システムである.これにより当事者は,「受け身的参加者」から,「積極的参加者」へと変化し,介護予防プログラムの効果が高まるものと予想する. H21年度においては,当初の計画通り,全国3地区4会場で自己学習型ニーズ評価システム(暫定版)を試行し,臨地データを収集した.本システムの概要は次の通りである. 1) 参加者はまず,人の日常活動の組織化を説明するモデルである人間作業モデル(Model of Human Occupation : MOHO)を学ぶ. 2) 次に参加者は,モデルの構成要素である「意志(Volition)」「習慣(Habituation)」「遂行(Performance)」の観点から,「なぜ,いま自分は健康でいられているのか」を考え発表する. 3) 最後に参加者は,自分のいまの健康状態を維持/増進するために必要な作業遂行(ニーズ)や問題について自己評価する. これにより本年度は主として以下の成果を得た. * 高齢者は作業療法的評価の視点を学習することが可能であり,この学習を活かして自分自身を自己評価しニーズを判断できることが示された. * 健康に関わる作業遂行上の問題や利点を自己評価するための様式として,「作業に関する自己評価」の利用を試み,その妥当性を検証した. * 健康な高齢者に特有のニーズを明らかにした.
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