2009 Fiscal Year Annual Research Report
禁煙が注意集中パフォーマンスに及ぼす生理心理的効果の検討
Project/Area Number |
21500671
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Research Institution | Kio University |
Principal Investigator |
東山 明子 Kio University, 健康科学部, 教授 (20228711)
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Keywords | 大学生 / 喫煙者・非喫煙者 / 喫煙・禁煙理由 / 喫煙抑止 / 心理的効果 |
Research Abstract |
具体的内容:喫煙状況の実態状況や喫煙や禁煙をどのようにとらえているかを調査した。対象は一般大学生とし、アンケート調査を行った。その結果、一般大学生の喫煙率は15%で一般男性よりは低かった。1日あたりの喫煙本数は1箱以内であり、健康上の理由だけではなく経済的理由から本数を減らすことがわかった。タバコにかける費用も低く、大学生の喫煙にはタバコ価格が廉価であることが関係していると推察された。また喫煙理由では、心理的効果をあげる者が多くタバコに関する知識の欠如と主体性欠如がみられた。非喫煙者の非喫煙理由では健康理由が多かった。さらに、喫煙についての大学生の意識については、喫煙のメリットとして喫煙者は精神の安定や交友の場などをあげるが、非喫煙者の半数はメリットはないとし、交友の場をあげる者は少なかった。しかし、非喫煙者も含めて喫煙行為に寛容な意見がみられ、大学生への非喫煙者も含めた喫煙教育の重要性が示唆された。喫煙者と非喫煙者ともに禁煙動機や禁煙継続動機は健康上の理由や経費削減があげられた。喫煙者は非喫煙者よりもタバコ規制や社会通念の変化や法的規制と罰則が禁煙に効果があるとしており、他者や環境からの喫煙抑止を求める意識が強いことが推察され、喫煙が自分の意志で規制できるものではないとの認識を示唆していると思われる。 意義:一般大学生が喫煙と注意集中との関連をどのように捉えるのか、喫煙学生と非喫煙学生の意識の違いが把握できた。 重要性:喫煙理由、禁煙理由について、喫煙者・非喫煙者の両方の立場からのたばこの心理的効果の把握はこれまでなされてこなかった。この心理的効果の把握をもとに喫煙者と非喫煙者や禁煙者の心理比較に役立つ検査方法が導きだされると思われる。
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Research Products
(4 results)