2009 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの肥満度、身体活動量、食事は10年間で変化したか?(同一地域における調査)
Project/Area Number |
21500675
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
糸井 亜弥 Kobe Women's University, 健康福祉学部, 助手 (40333265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 みさか 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90150573)
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Keywords | 子ども / 肥満度 / 身体活動量 / 食事 / 10年間の変化 / 同一地域 |
Research Abstract |
我々は子どもたちの身体活動量と栄養素摂取量の両者を同時に測定し、その実態と問題点を明らかにしたいと考え、学年や地域の異なる広範な児童・生徒を対象に調査を継続している。今回は、都市部小学校に在籍する6年生における身体活動量と栄養素摂取状況の調査結果について検討した。また10年前に今回の対象校で調査した身体活動量データと比較し、最近の子どもの身体活動量がどの程度減少しているのかについても明らかにした。 対象は京都市内のK小学校に在籍する6年生110名(男子58名、女子52名)、2009年2月の下旬の1週間を調査期間とし、体格、身体活動量、生活時間、栄養素摂取量を調査した。その結果、本対象児は1)肥満傾向児が少なく、2)平均歩数は10716歩(男子11402歩、女子10001歩)であり、休日は平日の約6割に減少し、軽いから強いまでの各運動強度時間(LC強度)の実施時間も有意に減少していた。3)通学に要する徒歩時間は往復37分で、車バスを利用する者は4.9%であった。4)BMIと歩数(r=-0.252,p<0.05)、歩数と徒歩通学時間(r=0.440,p<0.001)、休み時間(r=0.358,p<0.001)、部活動(r=0.325,p<0.01)、スポーツクラブ時間(r=0.341,p<0.01)に有意な相関が認められたが、放課後や学校以外の遊び時間には認められなかった。5)栄養素摂取状況については、推定エネルギー必要量未満(身体活動レベルII:普通)に達していない者は8~9割で、カルシウム、鉄、ビタミンの摂取量が少なく、脂肪エネルギー比(30.7%)が高率であった。6)本対象児は10年前の同一校児童に比べ、体格には変化が見られなかったが、平均歩数は6000~8000歩、運動量は150~250kcal減少していた。 以上のことから、現代の子どもにはしっかり食べて、栄養バランスの良い食習慣を身につけ、それに見合うよう身体活動量をアップさせる必要性が示唆された。
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Research Products
(6 results)