2010 Fiscal Year Annual Research Report
変形性膝関節症および膝前十字靭帯の発生要因および予防に関する疫学的研究
Project/Area Number |
21500676
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
石橋 恭之 弘前大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (80292142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤 哲 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30142863)
津田 英一 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (00361014)
山本 祐司 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (10529671)
中路 重之 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10192220)
梅田 孝 弘前大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (50311535)
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Keywords | 整形外科 / 変形性膝関節症 / 膝前十靭帯損傷 / 予防 / ロコモティブシンドローム |
Research Abstract |
1.形性膝関節症の疫学調査 岩木健康増進プロジェクト健診では、平成19年度から変形性膝関節症(膝OA)の調査を施行している。平成20年度に両膝立位正面X線撮影と膝症状の評価を施行した対象者のうち、443名(男性150名、女性293名)に対して平成22年度に追跡評価が可能であった。2年間の縦断調査において膝OAの進行は886膝中52膝に認められた.また膝OAの進行に影響を及ぼす因子には"女性"の他に、初回調査時における"年齢"と"膝痛の強さ"が関連していた。本結果より、膝痛の程度が強い者は膝OAの進行が早期に生じる可能性があるため、膝痛の管理を適切に行い、膝痛を軽減することが重要であることが示唆された。さらに本研究には健康診断としての役割もあるため、平成22年度の結果は全対象者へ通知して説明会を行い、膝OAの危険因子・大腿四頭筋訓練による予防法・治療法等についての啓蒙と指導を行っている。 2.膝前十字靭帯(ACL)損傷の疫学調査:着地動作中の動的下肢アライメントの変化 平成22年度は青森県弘前市岩木地区と弘前市内の小学5、6年生と中学1~3年生、高校生1~3年生の計1287人にジャンプ着地時の動的下肢アライメント、身長、体重、運動機能評価、膝伸展/屈曲筋力にういて調査を行った。同時に腰痛検診と膝蓋骨トラッキングの評価も行った。平成19年から平成22年まで経時的に動的下肢アライメントの測定が可能であった生徒では、男子は年齢ともに、膝外反アライメントが軽減していく傾向、女子では膝外反アライメントが増大する傾向を認め男女で異なる傾向を示した。思春期女子は、成長・運動機能の発達とともに動的下肢アライメントの増大を認め、ACL損傷の一因となることが考えられた。
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Research Products
(13 results)