2010 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素環境への生態適応理論に基づいたメタボリック症候群改善のための新たな運動処方
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21500686
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
荻田 太 鹿屋体育大学, 体育学部, 教授 (50224134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜岡 隆文 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (70266518)
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Keywords | メタボリックシンドローム / 低圧低酸素環境 / 運動刺激 / 経時的変化 / 最低期間 / 動脈スティフネス / 総末梢抵抗 / 心拍出能 |
Research Abstract |
【目的】本年度は、低圧低酸素環境下での水中運動トレーニングが安静時、および運動時循環系応答の経時的変化を明らかにし、メタボリックシンドローム改善に対する効果的運動処方プログラムを確立することであった。 【方法】被検者は特に疾患を有さない健康な若年成人男性(22±1歳)とし、通常環境でトレーニングを行う常圧群(8名)、標高2000m相当の低圧環境下でトレーニングを行う低圧群(8名)に分けた。トレーニングは50%VO2max相当の水中運動とし、1回30分間(低圧低酸素暴露は計2時間)、週4回の頻度で、8週間行われた。トレーニング前、開始1週、2週、4週、8週後に、安静時血圧、血流依存性血管拡張反応(FMD)、心臓足首血管指数(CAVI)および同一最大下運動時の血圧、心拍出動態、最大酸素摂取量について測定した。 【結果及び考察】8週間のトレーニング後、常圧群においては全ての指標において有意な変化は認められなかった。一方、低圧群では、最大酸素摂取量、および安静時血圧の変化は認められなかったが、トレーニング開始後1週目から%FMDの増加傾向、およびCAVIの低下傾向が示され、2週目にはどちらも有意な変化(P<0.05)が認められた。また、中強度運動時の循環応答に関してはより早期から変化が認められ、1回拍出量、心拍出量の有意な増大(P<0.01)、および平均血圧、総末梢抵抗(血圧/心拍出量)の有意な低下(P<0.01)が観察された。以上の結果をまとめると、若年健常人を対象とした標高2000m相当の低圧低酸素環境下での水中運動は、およそ1週目から動脈スティフネスの低下に伴う末梢抵抗および血圧の低下をもたらし、心臓の後負荷を軽減させることで、1回拍出量、並びに心拍出量の増大をもたらすことが示された。
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[Presentation] パルス磁気刺激時の骨内磁場強度分布とラット下肢骨への反復刺激の影響2010
Author(s)
田巻弘之, 幸篤武, 與谷謙吾, 桐本光, 菅原和弘, 地神裕史, 椿淳裕, 大山峰生, 大西秀明, 北田耕司, 荻田太, 春日規克, 竹倉宏明
Organizer
第65回日本体力医学会大会
Place of Presentation
千葉商科大学(千葉県)
Year and Date
2010-09-17
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