2010 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄の児童・生徒の生活目標達成要因認知に関する研究
Project/Area Number |
21500711
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
浅井 玲子 琉球大学, 教育学部, 准教授 (10325821)
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Keywords | 生活目標 / 目票達成要因 / 沖縄 / 児童・生徒 |
Research Abstract |
22年度は、生活目標達成要因認知の尺度項目を作成し、沖縄県内の中学校2校の男女685人に対してアンケート調査を行った。「達成の自信」・「努力の保有と認識」・「能力の保有と認識」・「運の保有と認識」・「他者援助の保有と認識」・「未知の要因」に分けて項目を作成した。下位項目間の信頼度は満足できるものであったが、因子分析による因子抽出はできなかった。 以下の傾向が見られた。 1衣食住など生活目標の達成については、これまで調査されてきた学習成績や進路意識ほどには「運」や「能力」との関連ではなく「努力」との間に有意な関連が見られた。つまり、全体的には「努力」する事すなわち自ら学び行動することと、よりよい生活を達成していく自信には関連が見られ家庭科教育における生活行動改善の期待が持てた。 2女子全体と男子全体の「達成の自信」に有意差は見られなかったが、下位尺度項目においては女子は「努力の認識と保有」得点が有意に高く、男子は「能力の認識と保有」得点が有意に高い結果となった。 3学業成績別(直近の実力テストをもとに、クラス内での順位上位25%を高群、下位25%を低群とし、その他50%を中位群とした)では、成績低群と中群では「努力の認識と保有」で差がみられ、中群と高群では、「運の認識と保有」で差がみられた。 これらの結果などをまとめて、学部紀要に投稿中であるが、尺度項目については課題も多く見つかったため23年度は生活目標達成要因認知尺度の再検討を行い、小学校を中心とした調査分析を行う予定である。
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