2010 Fiscal Year Annual Research Report
運動機能性、気候適応性、細菌透過性からみたナースウェアの研究開発
Project/Area Number |
21500738
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
内田 幸子 高崎健康福祉大学, 健康福祉学部, 教授 (90352608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 照子 文化女子大学, 服装学部, 教授 (30060817)
小柴 朋子 文化女子大学, 服装学部, 教授 (70310399)
森本 美智子 兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (60342002)
田辺 文憲 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (80217108)
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Keywords | 衣環境 / ナースウェア / 看護ケア / 運動機能性 / 気侯適応性 / 細菌透過性 |
Research Abstract |
快適なナースウェアのための基礎研究として、本年度は、1.ナースステーションの温熱的環境条件測定、2.改良型ナースウェアの試作、3、ナースウェアの細菌透過性実験を実施した。 1. 温熱的環境条件の測定は平成21年9月から全国12病院に温室度カードロガーデータ読取器の設置を依頼し、平成22年9月で終了した。この測定結果により看護師の温熱的労働環境の実態が判明した。ナースウェア着用時の衣服気候について考察する背景条件を得ることができた。 2. 平成21年度の着用実験において、異素材同パターン4種と同素材異パターン2種の6種類を対象に、ナースウェアを着用して運動した時の衣服圧、圧感覚、三次元動作分析による動作適応性について検討した。その結果、動作時衣服圧は上衣で上腕外側中央(袖口)と後脇において、下衣で膝蓋骨中央において高いことが示された。これらの部位にかかる衣服圧が官能評価に影響しやすいことが明らかとなり、動作性の向上には、この3部位の構造が重要であることが判明した。これを受けて平成22年度はナースウェアのパターンを検討し、改良型ナースウェアの試作を行った。 3. 血液中、尿中に混合したMRSAや緑膿菌に対するナースウェア素材の透過性を調べ、ナースウェアに付与されている制菌性の効果について検討した。その結果、制菌加工された素材においても、菌種によっては素材の裏側に透過することが判明した。院内感染の予防には標準予防策で個人防護具の装着が重要である。患者ケア後にナースウェアが汚染されたときは、直ちに交換をすべきであり、毎日の業務後には着替え清潔なナースウェアを着用し業務に従事すべきであると考える。 以上の結果を活かし、次年度もナースウェアの運動機能性、気候適応性ならびに細菌透過性について研究を進めていく。
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Research Products
(2 results)