2011 Fiscal Year Annual Research Report
運動機能性、気候適応性、細菌透過性からみたナースウェアの研究開発
Project/Area Number |
21500738
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
内田 幸子 高崎健康福祉大学, 健康福祉学部, 教授 (90352608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 照子 文化学園大学, 服装学部, 教授 (30060817)
小柴 朋子 文化学園大学, 服装学部, 教授 (70310399)
森本 美智子 兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (60342002)
田辺 文憲 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (80217108)
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Keywords | 衣環境 / ナースウェア / 看護ケア / 運動機能性 / 気候適応性 / 細菌透過性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、快適なナースウェアのための基礎研究として、ナースウェアの運動機能性、気候適応性ならびに細菌透過性について研究することである。既に昨年度までに1.看護師を対象としたアンケート調査、2.ナースステーションの温熱的環境条件測定、3.ナースウェア素材の動作性に及ぼす実験、4.ナースウェア素材が衣服内気候および温熱的快適性に及ぼす実験、5.ナースウェアの細菌透過性実験を実施した。今年度は研究期間の最終年度である。平成21年度の着用実験で、6種類のナースウェアを対象に、動作時の衣服圧、圧感覚、三次元動作分析による動作性を検討した。その結果、動作時衣服圧は上衣で上腕外側中央(袖口)と後脇、下衣で膝蓋骨中央において高く、これらの部位にかかる衣服圧が官能評価に影響しやすいことが明らかとなった。これを受けて平成23年度はナースウェアのパターンを検討し、改良型ナースウェアの試作を行い、着用時の動作性について検討した。プロトタイプのナースウェアは、プリンセスラインで胸ダーツを処理する基本型とした。パターンの改良は2回行った。従来型ナースウェア(従来素材A、新素材B)、改良型ナースウェア(従来素材A、新素材B)の4種を対象に、動作条件5種(立位・上挙・前傾前挙・腕交差・躊躇})として、衣服圧測定、官能評価測定による評価を行った。その結果、パターンの改良によって衣服圧を軽減できた部位もあるが、有意な差には至らず、新素材Bの採用により衣服圧が軽減したことから、素材特性がナースウェアの動作性に寄与したことが示された。さらに、改良型ナースウェアについて、臨床現場の看護師による着用評価を行った。本研究を通じて、現在流通しているナースウェアの運動機能性、気候適応性、細菌透過性を評価することができた。看護師のニーズを充足するようなナースウェアの開発に向け現在も研究の推進を図っている。以上の結果の一部は既に発表済みであるが、今後更に学会に発表する予定である。
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Research Products
(5 results)