2009 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の複合的住生活改善要求と公共・民間セクターによる地域居住支援システム
Project/Area Number |
21500739
|
Research Institution | Wayo Women's University |
Principal Investigator |
中島 明子 Wayo Women's University, 生活科学系, 教授 (30113294)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 実花 和洋女子大学, 生活科学系, 助手 (30406673)
|
Keywords | 東京都墨田区 / 高齢者 / 町会・自治会 / 住生活改善 / 地域継続居住 / 防災 / 高齢者施設 / 複合的住要求 |
Research Abstract |
1. 文献及び資料の蒐集と分析、研究計画と方法の確定に関しては、国内外の文献蒐集し、先行研究及び概念の検討等を、研究会を組織して実施した。2. 高齢者の複合的住生活要求調査(研究目的1)に関しては、予備研究として、墨田区の167の町会・自治会を対象に、高齢者にかかわる活動状況と住生活要求調査を実施した。この結果、(1) 高齢者の当面する要求には介護問題、健康・衣料問題、さらに経済問題、地域の人間関係等があり、住宅問題はそれより下位にあること、(2) 他方で地域の問題としては防災問題及び高齢者施設不足が上位にあげられており、これらを住宅問題として位置づけて解決することは、地域継続居住にとって重要な課題であること、また、(3) 墨田区北部と南部で高齢化率の違いが見られ、震災被害への不安は高齢化率の高い北部で大きいこと、(4) 高齢化の進展は高齢者にかかわる活動を南部に比べて弱くしていることが明らかになった。これらのことから、高齢者の住生活改善要求を実現するためには、他の要求の改善と併せて"複合的"に解決しなければならないこと、特に北部での防災対策をどのように実施するかを検討する必要があることが明らかである。これらを踏まえて本調査を実施し、検証する予定で、調査対象者のサンプリング2600人のデータ作成を行なった。本調査は当初の予定では2009年度中に実施する予定であったができず、2010年度に実施する。3. 高齢低所得者の住生活改善要求の把握(研究目的2)の予備的調査としては、墨田地域等を基盤として活動する2つのNPO(ホームレス自立支援センターふるさとの会、向島学会)についてインタビューを実施し、その事業についての見学を行なった。
|
Research Products
(2 results)