2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500740
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
谷井 淑子 Showa Women's University, 生活機構研究科, 教授 (10095929)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪又 美栄子 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (50184784)
小原 奈津子 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (90178301)
下村 久美子 昭和女子大学, 生活機構研究科, 准教授 (80162816)
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Keywords | 衣生活 / ベトナム / 農村 / 伝統衣服 / 日常着 / 繊維素材 / 着装 / 染色 |
Research Abstract |
本研究は伝統的な生活様式を今に残す、ベトナム北部の農村集落であるドンラム村の衣生活調査を中心として、同様に伝統的な生活文化を残す他の周辺農村集落についても調査研究を行い、ベトナム北部農村の伝統衣服の基本様式を明らかにするとともに、現存する伝統衣服の資料的価値を明確にし、農村集落保存プロジェクトにおける衣生活部門の早急な記録作成と保存を推し進めることを目的とする。 今年度の実施計画に沿って、ドンラム村での調査を実施するとともに、ベトナム中部の農村集落であるフクテック村とベトナム北部山岳地域の少数民族居住地区でも調査を行った。 衣生活の調査項目は、衣服の種類、使用目的、種別、調達方法、繊維素材、染織技法、縫製技法、装飾技法、着装法、着装の意味・象徴など10項目である。 前年度までのドンラム村の予備調査は、主に高齢者を対象として聞き取りを行なったが、今年度は次世代へも調査対象を広げ、それぞれの世代の着用する衣服の種類や名称、着用目的など、各世代による着用衣服の相違や各々の衣服の着用年代を聞きとり、ドンラム村の衣服の変遷を辿る上での基礎資料を得ることができた。 これらの調査結果から、伝統的衣装である、アオ・ナム・タン、アオ・トゥ・タン等の長衣や、寒い時期に着るアオ・ボン、被り物はベトナム北部農村の特徴的な衣服であることが明らかとなった。また世代間による着用状況の違いは、60代後半以上の多くの高齢女性は伝統的な衣服を着用しているが、50代以下の中・若年層は伝統的な衣服をほとんど着用していないことが確認できた。今後、さらにベトナムの伝統衣服の調査、研究を進めたい。
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Research Products
(4 results)