2010 Fiscal Year Annual Research Report
ドメスティック・バイオレンス被害女性のためのシェルターの空間改善に関する研究
Project/Area Number |
21500744
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
上野 勝代 神戸女子大学, 家政学部, 教授 (90046508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
葛西 リサ 大阪市立大学, 都市研究プラザ, GCOE研究員 (60452504)
吉中 季子 大阪体育大学, 健康福祉学部, 講師 (70434800)
梶木 典子 神戸女子大学, 家政学部, 准教授 (00368490)
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Keywords | ドメスティック・バイオレンス / シェルター / デンマーク / 女性政策 / 婦人相談所 |
Research Abstract |
本年度の研究としては、当初の計画どおりの日本のシェルターの調査とデンマークの補足調査を実施した。 調査時期は、日本については2010年6月、2010年9月にヒアリング調査。2010年12月から2011年2月に郵送調査である。デンマークについては同年10月に首都コペンハーゲン市ならびに近郊の基礎自治体に所在する主として法律上の制度について研究者へまたDV被害者の子どもへのケアについて関係機関への調査を行った。その結果次のことがわかった。 1) 日本の公的シェルターの中には、新しく建設された施設の中に、従来問題とされていたプライバシーの問題や子どもづれの被害者に対する配慮が進んできているシェルターもみられることがわかった。また、施設長には行政の中でも心理面に精通した職員に配置が見られることも改善面として評価されている。なお、全国調査については、現在なお集計の途中である。 2) デンマークにおいては、DVのための特別法はなく、従来の刑罰と同じ法律で対処されているか、DVシェルターについては、社会法でなされ、その評価法が詳細に規定されている。 3) デンマークでは子どもに対するケアとしては、特に10代への教育、予防処置に対するプログラムには目を見張らせるものがあった。コペンハーゲンでは、性に対する教育も進んでおり、10代での望まない妊娠や妊娠中絶は皆無と保健所長は語る 4) デンマークではこどもへの暴力禁止についてはNGOの活動も活発で、それに対する社会からの寄付や行政・教育行政からの支援も活発に展開されている。つまり、予防策に力を入れている
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