2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500773
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Research Institution | Nakamura Gakuen College |
Principal Investigator |
太田 英明 中村学園大学, 栄養科学部, 教授 (70289510)
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Keywords | 食品 / ストレス / 栄養学 / 生理活性 / 生理学 / 脳波 |
Research Abstract |
これまでに精神的ストレスを評価する指標として、主観的な指標であるVisual analog scale (VAS)や客観的な指標である唾液バイオマーカー(アミラーゼ活性およびクロモグラニンA(CgA))を用いて、GABA水溶液の効果を検証した。その結果、ストレス緩和の方向は確認できたが、有意差は認められなかった。一方、コーヒー抽出液を用いた試験では、心拍数の増加、血圧上昇がみられたが、主観的指標および客観指標で有意なストレス抑制効果が得られた。その効果の要因を探るために、主要成分であるクロロゲン酸溶液およびカフェイン溶液について、水を対照に検討した結果、両成分ともストレス緩和方向にあることを認めた。 さらに、新たな測定指標として脳波の測定を行い精神的ストレス指標として用いることができるか否かを検証した。女子学生5名を対象として、シークヮーサージュースを摂取させた後、新ストループ検査II(トーヨーフィジカル社製)、内田クレペリン検査(日本・精神技術研究所製)による精神的ストレス負荷を行った。 その結果、シークヮーサージュース摂取群が対照群(水摂取群)と比較して、α波の増加が観察された。一般にα波が増加するとリラックスしていると考えられているためストレスの抑制傾向が見られたと評価した。また、収縮期血圧、VAS、唾液バイオマーカーであるCgA濃度の測定においてもストレス抑制傾向が観察されたため、脳波の測定は精神的ストレスを測定できることも示唆された。さらに、シークヮーサージュースの摂取は精神的ストレスを抑制する可能性を示した。 今後は、被験者数を増加して脳波による測定の妥当性を検証し、また、新規の評価項目の探索を行っていく。
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Research Products
(4 results)