2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500802
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Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
成田 宏史 Kyoto Women's University, 家政学部, 教授 (30155999)
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Keywords | 食物アレルギー / IgA免疫複合体 / 経口免疫寛容 |
Research Abstract |
離乳食を始めていない幼児血清にすでに卵白たんぱく質に対するIgEが高く、アトピー性皮膚炎を発症する場合があることから、経母乳感作の可能性が示唆されている。これに対して申請者らは、母乳中には食物アレルゲンが特異的IgAとの免疫複合体(IC)として存在していることを発見し、「母乳は本来食物アレルギー予防の飲むワクチンである」との独創的仮説を立てている。本研究は動物に食物アレルゲンと特異的IgAとの免疫複合体を直接投与し、経口免疫寛容が誘導されるか否かを調べることにより、本仮説を実証することを目的として計画した。 ヒト唾液をゲルろ過し、オボアルブミン(OVA)のICが検出される画分を分取、濃縮してIC画分とし、これを8週齢のBalb/cマウスに6日間経口投与した。IC画分に含まれる等量のOVAを単独で投与した対照群と比較し、IC投与群でOVA特異的IgG1産生が抑制された。よって、母乳や唾液中に存在するICに食物アレルギーに対する"天然の飲むワクチン"としての機能がある事が明らかとなった。
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Research Products
(5 results)