2009 Fiscal Year Annual Research Report
豆乳の乳酸菌発酵生産物が含有する生理活性物質の解析
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21500810
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| Research Institution | Nagasaki International University |
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Principal Investigator |
榊原 隆三 Nagasaki International University, 教授 (30127229)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深澤 昌史 長崎国際大学, 准教授 (20238439)
野嶽 勇一 長崎国際大学, 助教 (30332282)
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| Keywords | 生理活性 / 食品 / 発酵 / 癌 / 乳酸菌 / 肝炎 / バイオジェニックス |
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| Research Abstract |
我々は、豆乳を栄養源として得られた新規乳酸菌代謝生産物質PS-B1に、幅広い癌細胞増殖抑制スペクトルがあることを明らかにしてきた。本年度は本生理活性に関する以下の実験を実施した。(1)PS-B1を正常細胞に対して添加した結果、有意な悪影響(副作用)を与えなかった。(2)比較的安定な有機ラジカルであるDPPHラジカルに対する抗酸化試験を行った結果、PS-B1は顕著な抗酸化(ラジカル消去)活性を示すことが判明した。癌細胞に対してPS-B1の抗酸化能がどのように作用するかは現在検討中である。(3)PS-B1の有機溶媒抽出ライブラリーを構築し、含有成分の精製を行うための基盤とした。(4)PS-B1にはポリフェノール類が豊富に含まれていることを明らかにした。今後、(3)のライブラリーを利用してこれらの物質を同定し、ガン細胞増殖活性の作用機序を解明する。
また、肝実質細胞を用いて構築したアルコール性肝硬変モデルを利用した予備実験において、PS-B1には肝疾患への第1段階となる肝細胞の変性・壊死を阻止する作用がある可能性を示唆したが、本年度実施した肝実質細胞に対するPS-B1添加実験において、十分な再現性を得ることができた。さらに、肝実質細胞にエタノールを感作させる2時間前にPS-B1を添加すると、その肝細胞保護作用が著しく増大されることが判明した。現在、PS-B1が肝実質細胞内のエタノール誘発性活性酸素種にどのような影響を与えるか検討している。
さらに、継続的なPS-B1の服用がヒトの健康状態に与える影響を検討するために、ヒトを対象とした4週間の服用試験を実施した。その結果、肝機能の状態を示す臨床検査値の多くが改善し、特にAST、ALP、およびγ-GTP値は顕著に減少した。また、総コレステロール濃度、LDLコレステロール濃度、および中性脂肪濃度が低下し、HDLコレステロール濃度が増大することを見出した。
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Research Products
(3 results)
