2009 Fiscal Year Annual Research Report
小中学校教員の理科苦手意識を克服する理科実験教材の開発
Project/Area Number |
21500826
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
近藤 一史 Saitama University, 教育学部, 准教授 (40178421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大向 隆三 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (40359089)
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Keywords | 電磁気分野 / 学習指導要領 / 教材開発 / 発光ダイオード(LED) / 小中学校教員 |
Research Abstract |
平成21年度は電磁気分野の教材開発を行う計画であったところ、埼玉県教育委員会から川御所市立中学校の現職教員を長期研修生として受け入れ、共同で電磁気分野での実験教材の開発を行った。そこで、(1)中学校学習指導要領理科で示されている実験を行う以前の内容で実験する必要がある。(2)「物理」は演示実験、「化学」は個別実験、と言われてきたが、物理分野でも個別実験が重要である。ということがわかってきた。電磁気分野は、教員養成系学部理科専修の物理の研究室で卒業研究を行う学生でさえ苦手な分野である。多くの学生が中学校理科の電磁気分野ですら教育実習で苦労している。しかし、電気は現代の生活では最も「身の回りにある物理現象」であるのでこの分野を中心にさらに教材開発を進める。 小学校理科で注目するのは、小学校6年生に新しく加わる電気分野の内容である。前述のように、電磁気分野を扱うことは、あるていど理科を専門とする教員にとっても苦手であり、理科を専門としない教員にとっては深刻な問題である。平成20年に開催された第76回小学校教育研究協議会で、教材開発を行った。授業後の研究協議会で教材への興味がもたれ、さらに開発を進めて、手回し発電機とLEDを用いた授業を後述の出前授業で行い、関心が持たれている。 開発教材の実施については、従来の児童・生徒への対応として三郷市・戸田市・川越市での出前授業を行った。戸田市、川越市では現場の教員の参加もあり、教員への対応にもなっている。実施に際しては、大学院・学部生に実験補助を行わせる事で、将来教員になる者への理科実験技術の習得として対応している。 開発教材の普及に関しては、平成19年度から埼玉県理科教育研究会と協賛で行っている「小中合同理科研修会」において、21年度もワークショップを実施し、ここにおいて教材の普及をはかっている。普及に関しては、教材のマニュアル化、教材の配布を計画している。
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Research Products
(1 results)