2011 Fiscal Year Annual Research Report
小中学校教員の理科苦手意識を克服する理科実験教材の開発
Project/Area Number |
21500826
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
近藤 一史 埼玉大学, 教育学部, 教授 (40178421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大向 隆三 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (40359089)
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Keywords | 学習指導要領 / 教材開発 / 発光ダイオード / 小中学校教員 |
Research Abstract |
本研究の目的は、従来行われてきた、児童・生徒に対してではなく、小・中学校の教員が理科に対して持っている苦手意識を克服させるような実験教材を開発することにある。 平成23年度は、平成20年告示の学習指導要領において小・中学校ともに活用が示されているLEDを利用した実験教材の開発に重点を置いた。小学校6年生で新しく導入された「電気を作る・蓄える」に関して開発した教材は、教材メーカーが販売するブラックボックス化した、LED,コンデンサーとは異なり、それぞれの電気素材の見える教材でる。出前授業などで実践を重ね普段の授業教材として十分に使用できることが確認された。白熱電灯にかわりLED電球を利用した「電気パン焼き器」を開発したが、LED電球の発光が強く、少々使用しづらいことが分かり、さらに改良する予定である。LEDを利用した新たな教材として、「LEDにおける光通信」「圧電素子による発電」の開発を行った。「LEDにおける光通信」はすでに多く発表がなされているが、電気回路の知識の無い者にも手軽に実験が行えるような、100円ショップで販売されている簡易アンプを利用しい教材を試作した。また、「圧電素子による発電」も多くの報告がなされているが、工作が苦手な者にとって難しい圧電素子の分解を行う必要の無い方法の開発を行った。いずれも、理科や工作の苦手な教員でも利用できることを目的に開発をおこなった。 開発教材の実施では、川越市、三郷市、戸田市などで行っている出張授業で行っている。児童・生徒が「興味を持ち、関心を高め、理解を深める」ことに有用であるかどうか検証している。また、理科が苦手である教員に作製でき、実施できるかについては、教育学部学生に協力してもらい検証を行っている。 開発教材の普及では、毎年埼玉大学附属小学校で、埼玉県ならびに近隣県の小・中教員が参加するWSにおいて、開発教材を実演し、資料や部品などを配布して普及を促している。また、免許更新講習においても、開発教材を積極的に活用し、理科を苦手に思う教員に教材の配布を行っている。また、平成24年春季応用物理学関係連合発表会(応用物理学会)の教育分科会において関連の教材について発表を行った。
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Research Products
(4 results)