2009 Fiscal Year Annual Research Report
科学技術理解増進モデル 虹色サイエンス・ウォーカー(理工学マップ実験市場)の構築
Project/Area Number |
21500857
|
Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
星屋 泰二 Japan Atomic Energy Agency, 管理部, 技術主幹 (20446404)
|
Keywords | きっづ光科学館ふぉとん / 教員研修セミナー / サイエンス・ウオーカー / エデュテインメント / マップ作成 / アウトリーチ活動型 / 教材開発型 / 原体験 |
Research Abstract |
本年度は、「虹色サイエンス・ウォーカー」モデルの概念検討を行うとともに、研究機関/科学館/大学/教員(学校)/教育・行政機関が五味一体となって運営する虹色サイエンス・ウォーカーの構成要素実験として、教員研修セミナー、スーパーサイエンスセミナー(S-Cube)、光ゼミナール実験教室、サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト(SPP)事業との連携授業等に関して、理工学マップ作成のための各種理科実験を組み込んだ「実験市場」を実施し、各構成要素の特徴、効果、方法論、実験技術からみたプログラム内容に関する基礎データを取得した。このうち、技術研修型である教員研修セミナーに着目し、四つに分類・整理した。(1)最先端研究の紹介を組合わせたアウトリーチ活動型、(2)実験実習を中心とする実践体験型、(3)学校現場で適用可能となる教材開発を目的とする教材開発型、及び(4)理科実験の楽しさを体験させるエデュテインメント型に要素分類した。 (1)アウトリーチ活動型では、参加者の動機づけに一定の効果があり、新たな方法論の提示や導入によって科学・技術に関する興味がさらに高まった。(2)実践体験型の場合、新たな内容を盛り込みつつ、学校現場で適用しやすい内容にできるか否かが課題となった。(3)教材開発・授業改善型では、教材開発に特化したことから高評価となった。ただ、原体験効果については、教材の完成度、学校現場への適用性、演示方法の難易度、学習効果等に依存する。(4)エデュテインメント型では、科学館スタッフと参加者がブース形式で双方向にコミュニケーションをとる方法とした。動機づけ、原体験効果、新たな発見の面では、高評価を呈した。これは、実験教室の原点回帰である「楽しみながら学習する」ことの重要性に関する指摘の他に、演示することのノウハウや方法論について地域の科学館等が学校現場と連携して活動できる可能性を提示している。
|