2009 Fiscal Year Annual Research Report
バーチャルフィールドと植物成長映像を活用した新しい栽培教育の展開
Project/Area Number |
21500864
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
岡 正明 Miyagi University of Education, 教育学部, 教授 (50292355)
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Keywords | 科学教育 / 栽培教育 / ソフトウエア / 植物 |
Research Abstract |
本研究課題では、学校現場における効果的な栽培学習を実現するために、植物成長を撮影した画像・映像の作成と、3Dグラフィクスで描く畑・水田「バーチャルフィールド」の開発、およびこれらの教材としての有用性検証を目的としている。3年計画の初年である本年は、以下の研究を行った。 1.ネットワークカメラを用いて教材植物(トウモロコシ、ヒマワリ、ナス、ダイズ)の長期成長動画を撮影した。トウモロコシの雄花先熟や、ナス・ダイズの果実肥大の過程を認識できる映像が収集できた。 2.小学校の教材として、種子発芽の条件、屈光性、茎の伸長する部位、集合花の開花過程などを、中学校用として無菌培養における組織成長、トマトのわき芽伸長、不良環境下における植物形の変化などをとらえた映像を撮影した。水・空気・温度条件の異なる種子発芽の映像を用いて、小学生に発芽の条件を理解させるためのeラーニング教材を試作した。 3.バーチャルフィールドを構築するため、三次元デジダイザを用いてトウモロコシ・ヒマワリの個体構造を実測した。また、作物の草丈が1.2mを超えると使用機種では計測ができないため、それ以降の生育段階では、個体周囲から撮影した多数の側面画像から個体の立体葉配置を再現する手法を作成し、両作物の開花・収穫期の個体構造データを取得した。これらを計算上で一定間隔に並べた仮想の畑:バーチャルフィールドを作成することにより、作物成長に伴う群落葉構造の変化を示すことができた。また、3Dグラフィックソフトウエアのレンダリング機能を使用することにり、群落生産力にとって重要な直達光の受光状態を容易に描くことができた。 4.水耕栽培を用いた生育環境実験の供試植物について、ネットウークカメラでその成長映像を記録し、画像解析法により定量的に試験区の生育差を比較する手法を作成した。
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