2009 Fiscal Year Annual Research Report
理科を苦手とする小学校教員のための再教育プログラムの開発とその試行
Project/Area Number |
21500866
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
松森 靖夫 University of Yamanashi, 教育人間科学部, 教授 (40240866)
|
Keywords | 小学校教員養成 / 理科教育 / 現職教育 / 理科学習指導 / 理科カリキュラム / 理科授業嫌い |
Research Abstract |
理科を苦手とする小学校教員の実態について全国規模の調査を行い、詳細なデータを収集し、分析するとともに、その諸特徴や改善点などを明らかにした。 得られた知見は以下の通りである。 1.小学校教員の中には、理科授業構成力が欠如した者が多数存在すること。 2.上記1.と連動して、理科カリキュラム構成力不足の小学校教員が多いこと。 3.理科教材の開発や分析には不可欠な自然科学的リテラシーが欠如した小学校教員も多数存在すること。 4.上記3.で指摘したように、自然科学的リテラシーが欠如した小学校教員の多くが子どもの自然認識の実態分析自体に心許なさを感じていること。 5.観察・実験の実施方法や安全指導の徹底等を不得手にしている小学校教員が非常に多いこと。 また、その改善策として、以下の研究をさらに遂行した。 1.将来の小学校の教壇に立つであろう教員志望学生に対する自然科学的リテラシーの向上を志向する実践的研究を行い、一定の向上が認められたこと。 2.日常性や活用型学力を重視した実践について、当該雑誌に執筆した。 3.子どものプリコンセプションをより科学的な概念へと変容・再構成する学習指導方法について、『毎日小学生新聞』(毎日新聞社刊)に1年間、継続的に提案した。 4.山梨大学のコアサイエンスティーチャー(CST)事業の実施責任者として、CST養成プログラムを開発するとともに、その実践的取組みにも参画した。 5.山梨県内の小学校教員等を対象にした講演を行い、自然科学に関する読解(特に、科学読み物)についての基礎的知識や活用方法について取り上げた。
|