2009 Fiscal Year Annual Research Report
科学技術問題の議論のためのコンピュータを用いたファシリテーション支援手法の研究
Project/Area Number |
21500874
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊藤 京子 Osaka University, コミュニケーションデザイン・センター, 助教 (10397622)
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Keywords | 科学技術 / 議論 / ファシリテーション / 支援ソフトウェア |
Research Abstract |
本研究では、科学技術問題の議論に関して、コンピュータを用いたファシリデーション支援の枠組みを検討する。科学技術の問題を議論する際に、(1)時間管理、(2)論点の広がり、(3)参加者の発言頻度、が重要である。まず、科学技術の問題に関して、実際のファシリテーションを詳細に検討する。その結果から、議論のファシリテーションの特徴をまとめ、コンピュータを用いたファシリテーション支援の適用場面を検討する。そして、ファシリテーションを支援するために必要なコンピュータ機能を検討する。これらの検討結果を用いて、ファシリテーション支援システムを設計する。 本年度は、まず、科学技術問題に関する議論のファシリテーションに関する調査を実施し、以下を明らかにした。 ●ファシリテーションのために必要な観点 ●ファシリテーションの適切な適用場面 実際のファシリテーションを基に、全体の流れの中でどのような点を考えながらファシリテーションを行っていたか、議論の状況をどのように把握し、どのようなタイミングで介入したか、ファシリテーションの実施の際に難しかった点は何か、参加者それぞれをどのように認識し各自にどのように対応していたか、などを詳細に検討した。その結果から、ファシリテータが議論のファシリテーションの際に実際に行っていること、気をつけている点を抽出し、「ファシリテーションのために必要な観点」をまとめた。 そして、それらのファシリテーションが適用される場面の特徴に関して、議論人数、議論参加者の属性、議論の目的、時間、議論テーマ、議論形態などを検討し、「ファシリテーションの適切な適用場面」、を検討した。 さらに、上記の検討に基づき、ファシリテーション支援システムの設計を行い、プロトタイプシステムの開発に向けた準備を進めた。
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