2012 Fiscal Year Annual Research Report
学習効率を促進するためのVDT画面アーキテクチャーの認知設計
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21500877
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
山口 晴久 九州産業大学, 芸術学部, 教授 (20220270)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | VDT / 認知特性 / 視覚 / 見易さ |
Research Abstract |
本研究は、e-LearningなどのPCディスプレイ視読による学習において長期にわたる画面視読による見やすさにかかわる文字の見易さについての基礎的研究として、1.年齢による文字の見易さの違い、2.有職無職による文字記憶比率の違い、表示コンテンツの質(宣言的知識、手続き的知識)による違い、4.VDT画面の状態(画面の輝度、色彩対比、明暗比の度合い)による違い。5.学習プロンプト(太字化、丸付け、記しつけなど学習強化のための文書記憶強化への記号の影響など物理的環境の際による違いなど、VDT視読に関するさまざまなファクターによる見易さの違いを、被験者実験によって同定し、これまであまり明らかにされていない視覚的物理特性の違いによるVDT視覚についての諸特性を明らかにした。そしてそれをもとにVDT試読環境設計に役立つ指針となる画面条件をこれまで以上に詳細化することができた。 なかでも、本研究の成果として特筆すべき点は表示コンテンツの質(宣言的知識、手続き的知識)による違いをはじめて有意差があることを示した点にある。学習者は宣言的知識においては学習プロンプトの持つ記憶強化が顕著である。実験では、中学1年生と大学生を被験者としたが特に中学生においてはプロンプトによる記憶強化の有効性がはっきり出た。大学生においてもある程度の有効性がうかがえた。ただしこれは紙ベースの学習においてであり、ディスプレイベースの学習においてはマウスを入力ツールとした場合、操作に心的エネルギーを傾注しなくてはならないため、逆に記憶効率が何もしない時より低下するという結果が出た。これは従前の研究では求められていない実証的な結果として注目に値する。今後増加していくであろうディスプレイベースの学習への警鐘となる。 またその結果を国際学会発表論文5本、国内学会原著論文を3本、国内学会発表等2本にまとめて公表することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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