2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500890
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
瀬戸 悟 石川工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50216545)
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Keywords | 学生実験 / 有機EL / スピンコート / 真空蒸着 / 発光スペクトル |
Research Abstract |
本申請課題では、高専電気系学科の「モノづくり教育」の一環として、目で見える形の電子デバイス、具体的には「光る」電子デバイスを作製させる新しい実験教材「有機ELの作製と分光特性」を開発し、モノづくりの楽しさを実感できる実験の実施とその有効性を検証することを目的とする。 平成22年度では、学生はAl/Alq3/PVK/ITO/glass構造とAl/Alq3/TPD/ITO/glassの2つの構造で有機ELデバイスを試作した。前年度はAl/Alq3/PVK/ITO/glass構造による有機ELは電圧を印加しても発光に至らなかったが、前年度の発光に至らなかった原因がガラス基板の洗浄が不十分であるためにスピンコートしたPVK膜に厚みのムラによると推察された。今年度は昨年度の清浄方法に加えてオゾン洗浄をおこなった。その結果、駆動電圧が約15Vで作製した有機ELデバイスがAlq3特有の緑色に発光した。学生は発光を観察した瞬間は大きな歓声が挙がるほど感激していた。レポート報告書を読むと学生は最先端と思われた有機ELデバイスが自ら作製できることに驚き、さらに材料系のものづくりにも興味を持つことができたことが実験レポートの感想に書かれていた。このように当初の電子デバイス実験教材の開発にはせこうしたと言える。しかしながら、Al/Alq3/TPD/ITO/glassでは依然として発光する有機ELデバイスの作製には成功しなかった。最終年度は学生が普通に実験すれば安定して"光る"有機ELデバイスを作製できる実験課題として完成させる。
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Research Products
(5 results)