2009 Fiscal Year Annual Research Report
工学系の学生を対象とした学術的英文読解の指導法と支援システムの開発
Project/Area Number |
21500901
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
舟生 日出男 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 准教授 (20344830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
狩野 紀子 拓殖大学, 外国語学部, 准教授 (40350574)
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Keywords | 学術的英文読解 / 指導法 / 支援システム / 構造化 / マーキング |
Research Abstract |
本年度は、以下の4点を達成した。 1) 論文フレームワークの整理 システム開発系の教育工学分野の論文を収集し,それらの共通性と差異を検討して,論文フレームワークをシステマティックに整理した. 2) インデックスカードの精緻化 インデックスカードは,論文に含まれる重要な情報群を構造的に整理した情報表現である.通常,論文の冒頭に掲げられているアブストラクトは,文字数の制限や,文章で表現しなければならないという制約のため,必ずしも必要な情報の全てを含んではいない.インデックスカードはこうしたアブストラクトの欠点を克服した情報表現である.しかし,従来の形式では,詳細な規定がなされていないため,情報量や構造化が不十分に終わることも少なくない.そこで,英語教育の視点からインデックスカードの精緻化を行った. 3) 教材用の正答例(マーキング箇所,構造化,インデックスカード)の準備 整理した論文フレームワークと精緻化したインデックスカードに基づき,収集した論文について,正答例を用意した.各論文の中で,およそどの箇所をマーキングすれば良いか,それらのマーキング箇所をどのように構造化すれば良いか,さらに,それらをどのように編集してインデックスカードを作成すれば良いのか,その理由も挙げながら,正答例を作成した. 4) 学術的英文読解方略と指導方法の開発 前段階で作成した正答例とその理由を整理し,学術的英文読解方略のガイドラインを作成するとともに,具体的な方略を体系化した.また,そのガイドラインと体系に沿った指導方法を,習得における難易度などを考慮しながら開発した.確認のために,予備的・部分的な指導実践を行った.
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