2011 Fiscal Year Annual Research Report
問題解決型学習における計画書作成支援と計画書のデータベース化による学習支援
Project/Area Number |
21500918
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Research Institution | Osaka International University |
Principal Investigator |
福田 真規夫 大阪国際大学, 現代社会学部, 教授 (20218936)
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Keywords | PBL / 問題解決 / 上流工程 / Webシステム / データベース / 研究計画書 / 卒業研究 / プロジェクト学習 |
Research Abstract |
大学において実施されている卒業研究や卒業論文などは問題解決型学習(PBL : Problem Based Learning)と呼ばれ、学生の問題解決能力の向上に効果があるとされてきた。しかし、このような学習方法においては、教員の指導時における大きな負担などの問題が有り、大学によっては、カリキュラムから除くことや、必修科目から選択科目に移行するなど、最近では、理工系の学部以外では消極的な扱いになってきている。 我々は、平成21年度から本科学研究費補助金を受け、上記の問題を解決するためのPBLの学習支援システムを開発し,効果的で効率的なPBLの運用を目指す研究を続けてきた。 具体的には,PBLの中の上流工程(テーマ決定,研究計画書作成)を支援するシステムを開発するもので、学習者がコンピュータと対話形式でテーマ決定や研究計画書の作成ができるしくみを構築した。 平成22年度までの研究では、この支援システムについてはほぼ完成し、何度かの試行も行ってきた。しかし、研究タイトルの決定を支援する部分において、学習者に広すぎる選択肢を与えていたため、自由で創造的な検討が可能な反面、戸惑いや躊躇を与えることになってしまっていた。また、指導教員の方も自身の専門分野を超えた分での指導も余儀なくされることもあった。 そこで、平成23年度では、支援システム内にあらかじめ卒業研究の指導を担当する教員の専門分野や経験を踏まえた情報が格納されたデータベースを構築し、学習者は、その中から必要な情報を選択できるようにシステムを改善した。そして、新たな卒業研究のプロジェクトに適用し、その有効性を評価した。その結果、研究タイトルの決定や研究計画書の作成の工程におおいて、大幅な工程の短縮が実現し、教員の指導範囲も教員の専門分野に狭められたため、教員・学生双方に余裕があり的確なPBLが実現できた。
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Research Products
(5 results)