2009 Fiscal Year Annual Research Report
国際教育交流における議論の質を向上させる遠隔コミュニケーション支援システムの開発
| Project/Area Number |
21500922
|
|---|
| Research Institution | The Open University of Japan |
|---|
Principal Investigator |
近藤 喜美夫 The Open University of Japan, ICT活用・遠隔教育センター, 教授 (40249925)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 紀久夫 放送大学, ICT活用・遠隔教育センター, 准教授 (90290874)
武藤 憲司 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (30259832)
|
|---|
| Keywords | 遠隔教育 / 支援システム / ビデオ会議 / 国際交流 / コミュニケーション |
|---|
| Research Abstract |
映像音声による遠隔コミュニケーションの中で議論を効果的に行うため、本研究では(1) 映像に含まれる情報(提示資料や特定の図形など)及び、関連情報(翻訳や注釈説明、画像など)を有効活用する機能を開発し、(2) これらの機能を組み込んだ支援システムのプロトタイプを実装、(3) 開発システムを評価する検証実験を行う。
本年度は主に、遠隔コミュニケーションの中で交換される映像に含まれる情報を利用して付加情報を提示するシステムを構築するため、システムの操作性及び臨場性を向上させる情報提示手法について研究した。
まず、議論の中で使われるキーワードを、デジタル・フォトフレームを利用して提示する方法を提案した。一般に、議論の中で使われるキーワードが用意されていると、議論のポイントが明確になる。しかし、遠隔コミュニケーションではこうしたキーワードはしばしば遠隔コミュニケーション・システムを通して提示されるため、本当に発話者が提示しているのか実感がわきにくいという問題があった。そこで、ボードやカードにして提示することが考えられるが、物理的なボードやカードではキーワードの数が多くなってきた時に煩雑である。また、こうしたボードやカードを作成する手間も蕪視できなくなる。デジタル・フォトフレームを利用した提示方法はこれらの問題を解決すると考えられる。
つぎに、キーワードを認識するための仕組み及び提示情報を記録するための機能を設計した。映像に含まれる文字情報を文字認識エンジンで直接認識させると、実時間性及び誤認識の問題が生じる。そこで、比較的認識しやすい四角い枠の中にパターン形状を埋め込み、利用前(あるいは利用中)に登録する仕組みとした。これにより、利用者が柔軟にキーワードや関連情報を差し替えることができるようになる。また、提示情報の履歴から、提示したキーワードや関連情報の推移が閲覧できるようになる。
|
