2011 Fiscal Year Annual Research Report
オープンソース・ソフトウェアを活用した自律・協調学習支援型EMP教材の開発
Project/Area Number |
21500938
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
岩田 淳 島根大学, 医学部, 教授 (00280438)
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Keywords | 教育工学 / 英語教育 / EMP / eラーニング / オープンソース |
Research Abstract |
本研究課題では、仕事で役立つ英語コミュニケーション力育成に向けた重要課題のひとつなっている「特定分野のための英語(ESP)」教育の中でも、特に教育の必要性が高まっている「医学のための英語(EMP)」分野を対象としたeラーニング教材の開発と、教材を利用した授業の運用評価を行った。 教材開発においては、学習過程や進捗度の内省が学習を促すとする自律学習理論、ならびに協調学習理論を応用したインストラクショナルデザインを設定し、教育分野で利用拡充が期待されるオープンソースの学習管理システム「Moodle」を活用した。また、作成した教材は対面教育とeラーニングによるブレンド型学習による運用と評価を行った。 3年間の研究期間の最終年度である本年度は、これまで2年間の研究期間に「Moodle」を主に活用して開発した教材の効果について、研究協力者らと共に共同開発を行った4項目24問の質問で構成されるeラーニングに関する学習者の知覚的評価指標(Perceptual Measure)をもとに検証を行った。その結果、本研究で開発した教材を活用したブレンド型学習に対する学生の評価は全体的に肯定的であったが、さらに効果的な教材開発と運用には(1)コンピュータリタラシーの向上、(2)より的確なフィードバック設定、(3)教材のレイアウト改善,(4)自律学習を促す学習管理システムの改善、が必要であることが判明した。また、本研究を通じて得た、Moodleを活用した自律学習や協調学習をねらいとするeラーニング教材の開発手法、教材配信法、授業での運用法、評価法に関する知見は、医学英語教育分野だけでなく他のESP分野の教育において応用が期待される結果となった。 なお、本研究によって得た知見や成果は、国内外の学会(医学英語教育学会、EuroCALL等)において発表したほか、関連する雑誌に論文として発表した。
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Research Products
(7 results)