2010 Fiscal Year Annual Research Report
個協折衷の学習を指向したICT活用授業のデザインと評価
Project/Area Number |
21500955
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
高井 久美子 帝京大学, 理工学部, 助教 (00527682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 博芳 帝京大学, 理工学部, 准教授 (40240519)
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Keywords | eラーニング / ICT活用 / 授業デザイン / 協調学習 |
Research Abstract |
研究実績の概要(~平成23年3月31日) 教育におけるICT活用が進んでいることを背景に,本研究では,教育効果を高めるために,ICTを活用した個別学習と協調学習とを組み合わせた授業の枠組みを提案することを目的としている.全体としての授業設計は前年度とほぼ同様に前半に個別学習を後半に協調学習を配置し,それぞれの学習活動の中において比較的細かい粒度で個別学習と協調学習とを組み合わせ,この設計に基づき,「前提となる知識を基に協調して結果をまとめる」授業において実践を行った. また,個別学習と協調学習を組み合わせて実施した場合の相乗効果といった視点から,学習の効果について調査し,授業設計の効果について学生へのヒアリングおよびアンケート調査を実施した.本年度は,学習効果についての評価方法として,学習内容の習得状況のほか,社会的スキルに注目し,社会的スキルを測るための尺度の1つ,Kiss-18(Kikuchi-Social-Skill 18項目)の適用を検討した.その上で,この尺度に基づいた調査を,CMSの機能を用いて4月と10月の2回実施し,同じ学年の回答者のうち,本研究の授業設計の枠組みで実施した授業を受講した学生と受講していない学生の社会的スキルの変化を比較した.受講した学生それぞれの4月と10月の得点差分を平均すると,4月より10月の方が3.9%上昇していたのに対し,受講していない学生群のそれは3.2%の上昇であった.また前者は全員が得点が増加していたが,後者には得点が減少した学生もみられる.さらに詳細な検討が必要であるが,この授業の枠組みがある程度の効果があることが示唆された.
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Research Products
(1 results)