2010 Fiscal Year Annual Research Report
科学技術高等教育の国際化を支援するコンテンツ共有型イーラーニングの研究
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21500970
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
上野 晴樹 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 名誉教授 (00082842)
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Keywords | 教育工学 / インターネット高度化 / 情報通信工学 / 科学教育 / ユーザインタフェース / 国際連携 / イーラーニング / 中国 |
Research Abstract |
本研究の目的は、科学技術高等教育の国際化を推進するための、コンテンツ共有型汎用eラーニング環境WebELS (Web-based e-Learning System)の評価・改良による実用性の強化、およびUNESCOや清華大学等との連携により国際展開を行うことによって世界に通用する高等教育モデルを提案することであり、同時に我が国発の国際標準システム化と高等教育のイノベーション主導を目指すことである。特に、必要な先進技術の研究開発によって、東南アジア諸国等の低速Internet環境下での実用性と有用性を実証し、高等教育イノベーションに向けたe-Learningのあるべき方向を示す。 平成22年度の主たる計画は次の3点であり、計画を達成することができた。1)サーバ型音声会議システムの評価と改良:WebELSは、サーバで音声信号を統合し分配する方式による独自の双方向音声対話機能をもつ。今回最先端のFlashストリーミング技術を導入することにより、大幅な性能向上を達成できた。2)オンラインInternet会議、遠隔講義の企画と実施:初年度の実験結果とその改良に基づき、WebELSを使った実用的なオンラインInternet会議およびオンラインInternet遠隔講義の実証実験を行った。国内外を含む2地点、および3-4地点を結んで実施し、プレゼンテーション機能とビデオ会議機能を組み合わせることの利点を確認できた。実証実験の評価に基づいてユーザインタフェースも改良した。3)WebELSを使った新しいコンテンツの作成と配信:これまでのJavaによるコンテンツ(スライドに音声とカーソルを同期させる方法)に加えて、講師のビデオ画面とスライド画面を組み合わせ、同期型カーソルを付加する方法もクラウド型システムとして試作した。次年度にさらに改良して実用性を高めたい。
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