2011 Fiscal Year Annual Research Report
科学技術高等教育の国際化を支援するコンテンツ共有型イーラーニングの研究
Project/Area Number |
21500970
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
上野 晴樹 国立情報学研究所, 名誉教授 (00082842)
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Keywords | 教育工学 / インターネット高度化 / 情報通信工学 / 科学教育 / ユーザインタフェース / 国際連携 / イラーニング |
Research Abstract |
本研究の目的は、科学技術高等教育の国際化を推進するための、コンテンツ共有型汎用eラーニング環境WebELS(Web-basede-Learning System)の評価・改良による実用性の強化、およびUNESCOや清華大学等との連携により国際展開を行うことによって世界に通用する高等教育モデルを提案することであり、同時に我が国発の国際標準システム化と高等教育のイノベーション主導を目指すことである。特に、必要な先進技術の研究開発によって、東南アジア諸国等の低速Internet環境下での実用性と有用性を実証し、高等教育イノベーションに向けたe-Learningのあるべき方向を示す。 平成23年度の主たる計画は次の2点であり、計画を達成することができた。1)バーチャル会議システムの改良:各ユーザが指定されたコンテンツをダウンロードすると制御プログラムJava Appletも同時にダウンロードされ、サーバ内に"バーチャル会議室"が自動構築される。各ユーザPCから一定時間間隔でサーバ情報を確認すれば「あたかもサーバが各ユーザ画面を制御している」ように機能させられる。この機能と特徴を生かしつつ、参加ユーザのリストと"Presenter切り替え"管理機能も組み込み、会議運営の簡便化を実現し、有用性を実証した。2)オンライン・アノテーションボード機能の開発と付加:PPTを共有したオンライン会議/講義で、表示画面への書き込み(アノテーション)をオンラインで共有し、かつデータベースに保存し再利用できる機能を付加し、有用性を実証した。 これらの機能は100kbs程度の低速Internet下で十分に動作し、高品質PPTを共有した国際的なゼミ、講義、会議が極めて簡単に実現できることを中国の清華大学等との国際連携によって確認した。今後にさらに改良して実用性を高め我が国発の汎用e-Learnmgシステムとして積極的に展開したい。
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