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2012 Fiscal Year Annual Research Report

マイケル・ポラニーの自然科学研究

Research Project

Project/Area Number 21500974
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

中島 秀人  東京工業大学, 社会理工学研究科, 教授 (40217724)

Project Period (FY) 2009-04-01 – 2013-03-31
Keywordsポラニー / 化学者 / 科学研究 / ハンガリー
Research Abstract

本年度は、予定に従って、昨年度までに収集した資料の分析を継続した。研究の対象を、ポラニーのブダペスト時代とベルリン時代に絞り込み、考察を深めた。その結果判明したことは、前年までに解明したブダペスト時代の恩師タングルの影響については、過大評価すべきではないという事実である。
ナイなどの先行研究によれば、ポラニーは、ブダペスト大学のタングルの元で物理化学に興味を持ったことになっている。共同研究者の古谷紳太郎君の協力を得た私の昨年度までの研究では、ポラニーはタングル研究室に在籍する以前から物理化学の研究に関心を持っていたことが分かった。本年度タングルの研究を詳細に分析することで、タングルの物理化学研究は主にコロイド研究であり、ポラニーの吸着ポテンシャルの研究には、必ずしもうまく接続しないという判断に至った。
そう判断する理由は、ベルリン時代のポラニーがネルンストやアインシュタインと交換した書簡である。そこで彼は、熱力学や後に量子力学となるものの化学反応への応用に関心を示していた。吸着ポテンシャルのみならず、反応速度論への研究も、化学反応の物理学的研究への関心と関係づけて考える方がポラニーを一貫して理解することができる。
こう考えると、ポラニーがタングル研究室に来る以前に物理化学に興味を持っていたことの意味の新解釈が可能になる。すなわち、ポラニーは元来化学反応の物理学的な取り扱いに興味があり、そのような関心を受け入れてくれるタングル研究室に在籍することにした。その場で、なるほどタングルの研究テーマに関係するコロイドの吸着の研究はしたが、ベルリンでカイザー・ヴィルムヘルム研究所に奉職すると、元来の関心により近い物理的吸着に研究テーマを移した。吸着は、界面での化学反応にとって重要な主題だからである。
以上の研究結果について、投稿論文の準備に着手した。

Current Status of Research Progress
Reason

24年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 科学技術の行く手を阻むものは何か2013

    • Author(s)
      中島秀人
    • Journal Title

      アステイオン

      Volume: 78 Pages: 12-30

URL: 

Published: 2014-07-24  

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