2010 Fiscal Year Annual Research Report
機能性食品の安全性議論に見られる科学的知識の社会構成
Project/Area Number |
21500981
|
Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
山口 富子 国際基督教大学, 教養学部, 准教授 (80425595)
|
Keywords | 食品安全性 / 科学知識 / 言説 / 機能性食品 |
Research Abstract |
前年度に作成したコーパス((1)機能性食品についての新聞報道・雑誌報道、(2)食品安全委員会、内閣府消費者委員会の当該の議案に関する審議の記録などのテキストを集積した物を指す)を使い、機能性食品の安全性に関わる主要な言説を抽出した。平成22年度前半には、スエーデン・イエテボリで開催された国際社会学会世界大会で、本課題の概念モデル(食品安全性をめぐる議論を象徴的現実と客観的現実という観点からどのように分析できるのを具体的に示すモデル)を発表すると共に、国際科学技術社会論学会(4S)年次大会においては、機能性食品の安全性を巡る議論にその概念モデルを援用した分析結果を発表した。平成22年度後半からは、客員研究員として在籍した米国コーネル大学(Department of Science and Technology Studies)に於いて、食品安全性についての社会的な像(Social Imaginary)の分析に取り組み、現地にてその成果を発表した。また、現地にて科学社会学、科学史領域の研究者との意見交換を行い、研究成果のとりまとめの方向性について考察をした。 以上、平成22年度には、予備的な研究成果をさまざまな場で発表し、フィードバックを得る事を主な活動とした。その活動を通し、今後の課題さらには新たな論点が明らかになって来たという観点から、22年度の活動は、23年度の研究プロジェクト推進にあたって重要な意味があったと考える。
|
Research Products
(6 results)