2010 Fiscal Year Annual Research Report
国際会議に見る核融合研究開発史の資料データベースと年表の作成
Project/Area Number |
21500984
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
植松 英穂 日本大学, 理工学部, 教授 (70184968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 智恵子 日本大学, 商学部, 教授 (70318319)
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Keywords | 科学史 / プラズマ・核融合 / 国際会議 / 国際交流 / 会議報告 / インタビュー / 史料収集 / データベース |
Research Abstract |
本研究は、プラズマ・核融合研究開発史を国際交流・国際会議の観点から着目するものである。日本の核融合研究は1950年代末に本格的に始まったが、当時は情報が乏しく、国際会議への参加や海外研究機関への視察を通じて情報を得る事しか出来なかった。その後、1970年代に入ると、日本の核融合研究は急速な発展を遂げ、現在では国際熱核融合実験炉(ITER)の一極を担うなど、世界の研究開発を先導するまでに至ったと言える。このような歴史的な経緯を経たプラズマ・核融合研究の歴史を国際交流・国際会議の観点から調査する事は、日本のプラズマ・核融合研究の進展を知る上で重要となる。平成22年度の研究成果としては、プラズマ・核融合分野における国際会議・国際交流に関する資料データベース・年表の作成、歴史調査、研究者へのインタビュー調査として以下の5項目が挙げられる。 (1)雑誌"Nuclear Fusion"に掲載されたデータに基づき、国際会議および会議報告に関するデータベース・年表を作成した。 (2)昨年度作成した「日本の核融合分野における国際交流・国際会議に関する年表」に、『核融合研究』や『超高温研究』に掲載された核融合コミュニティの各種委員会議事録に基づき、加筆作業を行った。 (3)1960年代のプラズマ・核融合分野における国際交流・国際会議に関する歴史調査・研究を行い、同成果を日本物理学会等の各学会で報告した。 (4)プラズマ・核融合研究者3名にインタビュー調査を行い、史実を埋める証言を得た。うち2名はフランス在住の研究者で、研究分担者が渡仏しインタビューを行った。1名は日本人研究者で研究協力者がインタビューした。 (5)研究分担者は、フランスの研究機関で資料調査を行い、国際会議報告の複写を収集した。 本年度作成したデータベース、年表、そして資料調査およびインタビュー証言は、今後のプラズマ・核融合研究史調査の為の基礎的なデータとして有益なものとなった。
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