2009 Fiscal Year Annual Research Report
サブピクセルシフト観測画像列の超解像再構成とそのリモートセンシングへの応用
Project/Area Number |
21510005
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
稲村 實 Gunma University, 大学院・工学研究科, 教授 (10011206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 直史 群馬大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20223159)
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Keywords | リモートセンシング / 計測工学 / 地球観測 / サブピクセルシフト多重観測画像 / 超解像再構成 / 熱赤外画像 / マイクロ波画像 / 画像補間法 |
Research Abstract |
1.目的:リモートセンシングによる熱赤外画像や受動型マイクロ波画像の空間分解能の向上のためにサブピクセルシフト多重観測画像を取得し、これに超解像再構成手法を適用する。サブピクセルシフト多重観測画像の取得中は対象の状態が不変である事が必要で、そのためにはリモートセンシング・センサシステムでの多重観測化が必要である。本研究では、このためのセンサシステムの研究と効果的な超解像再構成法について研究している。 2.本年度の成果:(1)サブピクセルシフト多重観測画像の取得が、常に十分とは限らない。例えば面積比16倍の高分解能画像を得るなら縦横が各1/4画素だけシフトさせた16枚の多重観測画像が必要だが、観測画像が4~5枚で不足、かつこの画像が格子点にも配置されていない不完全観測画像であるという現実的な条件での超解像再構成について検討した。その結果、従来のIrani法に対して相当程度(16枚なら4~5枚程度まで)の不足画像を補う予備補間法を開発した。 (2)さらに、Iraniらが提案した補間法(従来補間法)や先に提案した(1)の予備補間法に対して、差分画像補間法を考案した。16枚のサブピクセルシフト多重観測画像が必要な超解像再構成に対して8枚を用意する場合のシミュレーションでは、Irani法のPSNRは25dB,予備補間法では29dB、差分画像補間法では33dBを得た。33dBとは16枚全部を用意した場合のIrani法や予備補間法と同等の良好な再構成結果である。 (3)地表の温度推定を行うための熱赤外画像の分解能が低いと1画素が示す温度は大きな範囲の平均となり、真の対象温度情報は得られない。サーマルカメラ画像の実験例では、5℃以上の温度差のある対象温度パターンも1/16の分解能では2℃程度の温度差パターンにつぶれてしまい、正しい温度パターンにはほど遠いが、超解像再構成画像では元の温度パターンがほぼ再現できた。
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Research Products
(3 results)