2011 Fiscal Year Annual Research Report
ハニカム膜フィルタによる空気中浮遊微生物センシング技術の開発
Project/Area Number |
21510020
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
野上 敦嗣 公立大学法人北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (70347665)
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Keywords | 環境動態解析 / 環境計測 / バイオエアロゾル / 微粒子フィルタ / ハニカムフィルタ |
Research Abstract |
Siハニカムフィルタを用いた屋内外バイオエアロゾルの捕集・分析実験を行い、活性細菌の捕集ままでの光顕観察に成功した。Siハニカムフィルタは開孔率が大きく通常の光顕でも透過光観察が可能であった。またSiハニカムフィルタ裏面は周囲の支持部より凹んでいるが、ここに培養液を滴下して透過光観察することで活性細菌が動き回る様子がビデオ観察できた。このまま放置すれば菌を培養することもでき、バイオエアロゾル分析へのSiハニカムフィルタの高い実用性が実証できたと考える。Siハニカムフィルタはリソグラフィ法で孔径1μmのパターン化を行っているがRIE加工の際にSiの表面の開孔径が1.5μmまで拡大してしまう問題があったが、裏面を捕集面にすれば同じフィルタでも開孔径が1.2μm程度となり、孔径微細化への大きな進展となった。 Siハニカムフィルタに捕集した微粒子を画像処理で自動計測する際の問題点は、ハニカム孔を微粒子と誤認識してしまうことで、微粒子画像解析の前処理でハニカム孔を画像から消去することが不可欠である。Siハニカムフィルタが正確なハニカム配列を有することを利用してFFT変換の応用を試みた。SiハニカムフィルタのFFT像は正6角形のスポットになり、このスポット点を消して逆FFTを行えばハニカム孔が消去でき粒子数や粒径の画像計測が可能であることが確認できた。 センサ網構築のための無線ネットワーク基盤技術調査ではZigbeeの距離vs信号レベルの評価実験を行い70mまでの長距離通信が可能であること、信号レベルは電波の減衰理論曲線と一致しており信号レベルから距離を一定精度で推算できることが確認できた。
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