2009 Fiscal Year Annual Research Report
国際河川に於ける流域国の係争を回避する手段としての「越境環境影響評価」
Project/Area Number |
21510028
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中山 幹康 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (10217945)
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Keywords | 国際河川 / 環境影響評価 / 環境管理 / 国際機関 / エスポー条約 |
Research Abstract |
欧州諸国の間で制度的な枠組みとして浸透しつつある「エスポー条約」の国際河川に於ける適用性に関して,メコン川委員会[MRC]で進められている,「越境環境影響評価」の為の枠組みとしてのガイドライン策定について,聞き取り調査を行った.また,メコン川委員会の構成国(タイおよびラオス)のガイドライン策定への対応と国内法との整合性に関して,各国内委員会の関係者からの聞き取り調査を行った.世界銀行,米州開発銀行などの諸機関での聞き取りと,研究の進捗に関する協議を,「環境法研究所」の担当者と行うと共に,研究会を開催した.想定される制度的および組織的な枠組みの有効性を,現実に生じている国家間の確執と参照して考察するために,ガンジス川での解決策についてシステム解析の観点から解析を行っている研究者を研究会に招聘し,聞き取り調査を行った.国際連合欧州経済委員会[UN-ECE]にある「エスポー条約」事務局の関係者から.最近の展開と世界各地の国際流域での適用に向けた試みについて聞き取り調査を行なった.ドナウ川デルタの事例について解析を行っている研究者を研究会に招聘し,「エスポー条約」による問題解決に関わる問題点について聞き取り調査を行った.カスピ海流域での「エスポー条約」に基づくガイドラインとプロトコールの制定,豆満江の流域国による「越境環境影響評価」の為の枠組み制定への動きについて関係者からの聞き取り調査を行った.国際協力機構,欧州復興開発銀行,欧州連合本部での現状と進捗についても,関係者との聞き取り調査を行った.
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Research Products
(2 results)