2009 Fiscal Year Annual Research Report
バクテリア群集の変動解析による富山湾の海水汚染モニタリング手法
Project/Area Number |
21510030
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
中村 省吾 University of Toyama, 大学院・理工学研究部(理学), 教授 (60134996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 大祐 富山大学, 大学院・理工学研究部(理学), 准教授 (40360804)
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Keywords | 海洋環境保全 / バイオモニタリング / 海洋汚染 / PCR-DGGE / バクテリア / 16S-rRNA / 日本海 / 富山湾 |
Research Abstract |
環境水中の汚染物質を総合的に捉える方法として,生物が持つ様々な活性を指標としたバイオモニタリングやバイオアッセイが注目されている。また,ある地域の環境変化を捉えるためには,そこに生息する生物種とその密度などを日常的に把握しておくことが必要である。そこで我々は,富山湾の環境変化や海水汚染をモニタリングするために,PCR-DGGE法を用いて,富山湾の表層海水中及び海底堆積物中に生息するバクテリアの群集構造とその通年の遷移を調べた。 まず,年間を通して沿岸域の港のバクテリア群集の変動をDGGEの泳動パターンで調べた結果,月毎の変動はあるものの,同じ月であれば港間での変化は少なく,どの港でも互いに似た群集構造をとっていることが判った。しかし,河川水の流入が多く汽水域となっている港では,他の港と比較して異なるパターンを示す場合が多かった。次に,2007~09年の各同じ月でのパターンを比較したところ,年度が異なっても月が同じであればよく似ていることが多かった。これらの結果から,バクテリア群集構造は年ごとに変化するのではなく,毎年ほぼ同じような季節変動をしていることが示唆された。また,このような変動の傾向は,富山湾沿岸域から約1~5km沖合の定点の海水でも見られた。一方,堆積物中の群集構造については,定点により若干の差異はあるものの,採取日が同じであれば共通したパターンが見られたことから,同一のバクテリア種が定点間に広く分布していることが示唆された。また,同じ月に表層海水と堆積物から得たパターンが大きく異なっていたことから,両域の分布バクテリア種が異なることが示唆された。
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Research Products
(1 results)