2010 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光タンパク質遺伝子を導入した形質転換マウスを用いる新しい変異原評価手法の開発
Project/Area Number |
21510037
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
久松 伸 麻布大学, 環境保健学部, 講師 (10198997)
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Keywords | 変異原試験法 / 遺伝子工学 / マウス / 蛍光タンパク質遺伝子 |
Research Abstract |
本研究課題では、ヒトなど哺乳動物に対する化学物質の安全性を組織特異的に行えると共に、分析の自動化が可能な形質転換マウスを用いた新たな変異原試験法を開発することにしている。平成21年度においては、紫外線影響、塩基置換及びフレームシフトなどのDNA変異を検出するための変異原検出用塩基配列の構築を行いった。更にフレームシフトが引き起こされてもストップコドンが生じない蛍光タンパク質(GFP及びDsRed monomer)遺伝子の構築を行ったが、このもととなるGFPは、これまで市販されていたEGFPの配列を利用して設計していた。また、構築した遺伝子の塩基配列を調べたところ、数塩基のエラーが生じていた。このようなことから、平成22年度では、現在市販されているGFPとは由来の異なる生物から構築されたAcGFP1をもとに設計し直すことにした。新たに構築を計画した遺伝子は、昨年度同様、遺伝子を複数の合成オリゴDNAをプライマーに用いて一度のPCRで調製できるよう設計した。ただし、昨年度用いたPCR酵素と違い、エラーの頻度の低い酵素を用いた。しかしながら、一度のPCRでは目的の遺伝子の構築ができなかったため、使用する合成オリゴの種類を減し、段階的にPCRを行うことで、徐々に全長鎖となるよう実験を進めていった。平成22年度中には、全長鎖まで到達していないが、各段階では理論通りの長さに増幅しているため、平成23年度早々には完全長の遺伝子を構築できればと考えている。
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