2010 Fiscal Year Annual Research Report
都市・地域の持続・生存可能性のための水辺環境マネジメントに関する研究
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21510050
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
萩原 清子 佛教大学, 社会学部, 教授 (00198649)
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Keywords | GES環境要素 / 費用・便益分析 / 多基準分析 / 持続可能性 / 生存可能性 / 水辺環境マネジメント / 適応的水辺整備計画方法論 |
Research Abstract |
1. GES環境構成要素の関連構造に関する研究 21年度に行った調査結果を基に水辺のGES環境要素の関連を単純集計およびクラメールの関連係数を用いて調べた。 2. 水辺環境のGES環境による多基準評価手法に関する研究 (1)各機能に関して、GES環境の寄与をISM法を用いて把握した。;(2)GES環境要素の各機能への寄与の状態(直接あるいは間接)により重みを求め、この重みを考慮したGES環境要素の5つ機能への貢献度評価を行った。;(3)以上より、水辺環境の多基準評価手法を構築した。 3. 上・下流地域各々での水辺環境評価に関する研究 上流地域住民の関心、問題点を把握するために現地調査や地元の方々へのヒアリングを行い、21年度に行った下流域住民を対象とした調査項目の妥当性と過不足の有無を検討し、アンケート調査を行った。得られたデータを基に、2.の研究で得られた多基準評価手法を鴨川の上流の2地域(雲が畑と大原)と下流地域に適用して各地域の水辺環境評価を求めた。 4. 費用・便益分析と多基準分析に関する研究 持続可能な発展は「我ら共有の未来」で初めて定義されて以来、これに関する数多くの論文も発表され公文書でも使われているが、その定義に関しては今でもそのあいまいさが指摘されている。そこで、費用・便益分析の有効性と限界を検討した上で多基準分析の可能性について検討を行った。その上で、持続可能性と生存可能性を考慮した水辺環境マネジメントを適応的水辺整備計画方法論によって示した。
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