2011 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ・ナノバブルを応用したリスクフリー型高度環境水修復プロセスの開発
Project/Area Number |
21510094
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
室山 勝彦 関西大学, 先端科学技術推進機構, 研究員 (00026163)
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Keywords | 環境保全技術 / 環境修復技術 / リスクフリー技術 / マイクロ・ナノバブル / 浄水処理 / オゾン処理 / HO・ラジカル / フェノール |
Research Abstract |
本年度(~平成23年3月31日)の研究実施計画と成果 (1)マイクロ・ナノバブル気泡塔を用いた有害有機物分解プロセスの開発 本研究では、マイクロバブル発生器を小型ガラス製気泡塔に接続し、オゾン化酸素ガスのマイクロバブルを希薄濃度のフェノール類(phenol,p-chlorophenol)と接触させて、オゾン分解反応を解析した。一方、従来法のミリバブル分散のもとでフェノール類のオゾン分解速度を評価し、マイクロバブル分散におけるオゾン分解の場合と比較した結果、通気量0.1L/minのオゾン化酸素マイクロバブル分散による操作が、通気量0.5L/minのミリバブル分散による操作とほぼ同等の見かけの1次分解反応速度を示すことがわかり、マイクロバブル分散操作の優位性が立証できた。また、見かけの1次反応速度定数はガス吸収の抵抗を含まない液相オゾン濃度に対して、1次の関数として相関され、気泡の分散状態に無関係であることがわかった。 (2)マイクロ・ナノバブルを利用する完全溶解型オゾン処理プロセスの設計方法の確立 気泡塔内で上昇するマイクロバブルからのガスの吸収を解析し、装置設計に有用な、ガスホールドアップ、気液界面積及び体面積平均径(Sauter mean diameter)を測定し、さらにガスの溶解効率を求め、これらの特性値と操作条件の間の相関を求めた。このことから、マイクロ・ナノバブル気泡塔における希薄フェノール分解操作について、輸送現象と反応の過程を実測されたデータに基づいて数理モデル化して、装置の設計モデルを構築できる。 課題(1)及び(2)に対する成果は、第1回MMPE国際シンポジウム(金沢、10月4-7,2011)にて発表し、Journal of Chem.Eng.誌の1st MMPE特集号に掲載が決定した。
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Research Products
(5 results)