2009 Fiscal Year Annual Research Report
デンドロン型置換基を利用したナノ集積化による有機半導体材料のメゾ構造制御
Project/Area Number |
21510103
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高口 豊 Okayama University, 大学院・環境学研究科, 准教授 (10293482)
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Keywords | デンドリマー / フラーレン / フタロシアニン / フッ素 / ケモセンサー / カーボンナノチューブ / 分子集合状態 |
Research Abstract |
1) ジスルフィド結合をコアに持つデンドリマーの分子集合状態と機能化について検討し、末端への糖(グルコノラクトン)導入による水溶性デンドリマージスルフィドの開発に成功した。興味深いことに、水溶性デンドリマージスルフィドは、光触媒能を有し、アリルアルコールの転移反応によるアルデヒド合成に利用可能であることを見出した。今後、デンドリマーの集積効果と反応の選択性向上についての検討を進める予定である。 2) 半導体材料として特に注目されているフタロシアニンの化学修飾について検討し、カルコゲン元素(硫黄、セレン)の導入法を開発した。今後、フタロシアニンの分子集合状態制御とフラロデンドロンとの組み合わせによる太陽電池デバイス構築について検討を進める予定である。 3) フッ素イオン添加によりデンドリマーの蛍光増大が起こることを初めて明らかとし、フッ素イオンセンサーとしての応用について検討した。フッ素イオンの選択的なセンシングをデンドリマーのようなシンプルな構造で達成可能なことは今後のデンドリマー化学にとって重要な知見であるとともに、今後、集積化と薄膜化などへの展開を考えている。 4) フラロデンドロンを利用した超分子複合体形成と光機能についての検討を行い、学会発表を数件行った。カーボンナノチューブ/デンドロン複合体の研究は本研究者のオリジナルのアイデアであるので、引き続き、検討を進める。 5) 新規なフラロデンドロン合成法を開発した。
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