2011 Fiscal Year Annual Research Report
デンドロン型置換基を利用したナノ集積化による有機半導体材料のメゾ構造制御
Project/Area Number |
21510103
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高口 豊 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (10293482)
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Keywords | カーボンナノチューブ / フラーレン / ナノハイブリッド / 光触媒 / 水素 / 光電変換 |
Research Abstract |
フラロデンドロンの末端にグルコナミド基を導入することで,アントラセンのDiels-Alder反応を用いた結合部位の光学異性体をジアステレオマーとして単離することに成功した。こうした光学活性体は,自己組織化により従来に比べて高次のナノ集積化が期待される。 また,デンドリマージセレニドにおいても,末端にグルコナミド基を導入することで,新規な糖複合体を合成し,水への溶解性と同時に,糖鎖の水素結合を介した自己組織化を可能とした。 さらに,単層カーボンナノチューブとフラーレンとの相互作用を利用した新しい自己集積化手法を開発し,単層カーボンナノチューブの周りにフラーレン層を有する超分子複合体の調整と光誘起電子移動に成功した。これは,デンドロン型置換基の高い自己組織化能により,フラロデンドロンがカーボンナノチューブの分散剤として高い機能を発揮するだけでなく,単層カーボンナノチューブの周りに規則正しい分子配列を実現することが可能であることによってナノメートルスケールの構造を制御したフラーレンの集積化が進行することを利用している。興味深いことに,カーボンナノチューブの周りにフラロデンドロンが配列することで,光誘起電子移動効率が8倍以上になることが明らかとなった。
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