2010 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ結晶、ナノワイヤへの機能性不純物ドーピングと新物性
Project/Area Number |
21510112
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
村上 浩一 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (10116113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深田 直樹 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 独立研究者 (90302207)
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Keywords | Siナノ結晶 / Siナノワイヤ / 不純物ドーピング / イオン注入 / 水素原子処 / スピンメモリー効果 |
Research Abstract |
機能性を示すPドナー及びBアクセプター不純物をSi系ナノ構造体であるSiナノ結晶(SiNCs)及びSiナノワイヤ(SiNWs)に対して成長時ドーピングとイオン注入法によるドーピングを行った。適当な熱処理や水素パッシベーション後にその中のキャリアー数を測定する実験的研究を進めた。前年度に、問題となるSi/SiO_2界面のダングリング・ボンド型界面欠陥の水素、重水素によるパッシベーション制御を試み、500℃が最適処理温度であることを示した。 SiNWsの作製はレーザーアブレーションとCVD法で行い、SiNCsはRFスパッタ法によりSiリッチのSiOx膜から高温アニールによりSiO_2中に埋め込まれた高密度なSiNCsを作製した。そのナノ構造体にイオン注入で不純物ドープし、熱アニールによって電気的に活性化を行い、ドープした不純物の評価を行った。測定にはラマン散乱、光ルミネッセンス(PL)と電子スピン共鳴(ESR)測定を用いた。 その結果、高濃度のイオン注入では室温注入よりも300℃程度でのホットインプランテーションの方がSiNWsのドーピング効率が良いことを明らかにした。さらにSiNWsへの酸素イオン注入により、ナノワイヤ中にSiNCsを高密度に作製できることを示し、高PL特性が得られる事を明らかにした。 SiNCsに関しては、光照射によりスピンメモリー効果が現れること見い出し、それにサイズ依存性があり、不純物ドープレベルと水素パッシベーションの度合いによっても変化することを明らかにした。最終年度は,これらの現象を中心に研究を進める予定である。
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