2011 Fiscal Year Annual Research Report
超音波支援液相レーザーアブレーションによる高効率ナノ粒子創製技術の開発
Project/Area Number |
21510114
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高田 昇治 名古屋大学, 工学研究科, 技術専門職員 (50422788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 浩一 北海道大学, 大学院・工学研究院, 教授 (50235248)
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Keywords | ナノ粒子 / 液相レーザーアブレーション / 超音波 / 高温・高圧反応場 |
Research Abstract |
本研究課題は、液相レーザーアブレーション法により触媒特性や選択的光吸収特性などの付加価値をつけた機能性ナノ粒子を高効率に創製する技術開発を目指している。これまで、実験容器内に容器底から上方向に超音波を伝搬させ、超音波による音圧振動をアブレーション反応場に重畳させた。ターゲット材として金および亜鉛を用いたところ、超音波印加により生成効率が増加することをコロイド状微粒子の光吸収特性から明らかにした。本年度は、印加する超音波の周波数を28-135 kHzの範囲で変化させ、粒子生成に及ぼす影響を調査した。その結果、周波数が低いほど生成効率が増加することを明らかにした。更に、低周波数の方が、反応場であるレーザー誘起アブレーションプラズマやキャビテーションバブルの振舞いに及ぼす影響が大きいことを示した。微粒子生成効率の増加は、特に、レーザー誘起キャビテーションバブルから超音波駆動のキャビテーションバブルへの変化により、ミリセカンドのオーダーで生じるバブル生成と崩壊(高圧と低圧)の繰返し現象に起因していると考えられる。また、キャビテーションバブルの崩壊時に発せられる光を分光器を用いて観察することを試みたが、ノイズ以上の発光強度を得るには至らなかった。しかし、水中で生じる音響バブルに起因する発光は観測することが出来た。このバブルのガス温度等の評価は今後の課題とした。また、生成される微粒子のサイズ分布や光吸収特性には、50Wまでの超音波印加では顕著な変化が生じないことを示した。本年度は、3年間の研究期間の最終年度であり、得られた結果の総括を行い、工業応用に向けた今後のステップとしての課題を明らかにし、更なる研究成果に結びつけたいと考えている。
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Research Products
(13 results)