2009 Fiscal Year Annual Research Report
表面分解法によるカーボンナノチューブ/SiCヘテロ接合の作製と物性評価
Project/Area Number |
21510119
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
丸山 隆浩 Meijo University, 理工学部, 教授 (30282338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成塚 重弥 名城大学, 理工学部, 教授 (80282680)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 表面・界面 / ヘテロ接合 / SiC / 表面分解法 |
Research Abstract |
本年度は、SiC表面分解法によるカーボンナノチューブ(CNT)生成用の高温加熱真空装置の製作を行った。現有の高真空装置を改造し、加熱ヒーターならびにヒーター周辺部を新たに設計することにより、バリアブルリークバルブを通じて酸素と水素の圧力を制御しながら、1700℃まで昇温可能な装置を製作した。本装置により5×10^5Paの酸素雰囲気下で、実際に6H-SiC(000-1)基板の加熱を行ったところ、長さ約400nmのCNTがSiC表面に生成している様子が、透過電子顕微鏡(TEM)観察から確認された。本装置を用いることにより、6H-SiC(000-1)表面の清浄化処理、ならびに、温度と酸素圧によるCNT成長速度の制御が可能となることから、今後、SiC表面分解法による高品質CNT膜の作製に取り組む予定である。 また、以上の作業と並行し、CNT/SiCヘテロ接合の電気的特性を明らかにするため、CNT膜、ならびに、6H-SiC(0001)面へのオーミック電極の作製を行った。電極材料の選定の結果、CNT膜に対してはTi電極が、SiC(0001)面に対してはNi電極が有効であることが確認された。特に、Ni電極の場合、蒸着後に真空中高温アニール処理を行うことで、接触抵抗が大幅に低減しオーミック特性を示すことが明らかとなった。さらに、これらの材料を用いて電極を作製し、CNT/SiC接合の電流-電圧特性を調べたところ、整流特性を示す徴候がみられた。
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Research Products
(11 results)