2010 Fiscal Year Annual Research Report
パルス励起プロセスを用いたナノ結晶構造体の能動的制御
Project/Area Number |
21510120
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
梅津 郁朗 甲南大学, 理工学部, 教授 (30203582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 岳人 阿南高専, 教授 (20370033)
杉村 陽 甲南大学, 理工学部, 教授 (30278791)
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Keywords | レーザーアブレーション / ナノ結晶 / 非平衡プロセス / レーザープロセッシング / 結晶成長 / プルーム |
Research Abstract |
本年度はプルームの振る舞いを遅延時間、バックグラウンドガス圧、レーザーフルーエンス、基板・ターゲット間距離等を変化させてGeとSiの2プルームの衝突を観察し、衝突過程を明らかにしていくことと、実際に堆積を行い、その構造を解析することが目標であった。まず衝突を観察するのに最適なレーザーフルーエンスと基板・ターゲット間距離を設定しその後に遅延時間とバックグラウンドガス圧を変化させた。Geに対してSiの遅延時間を長くすると衝突時にGeの一価イオンの再発光の強度が減少し、中性種の再発光の強度が強くなった。これはGe種が比較的安定した後にSiの原子種と衝突したことを意味し、遅延時間の効果があることを示唆する。堆積物の評価はしていないもののコアシェル構造が形成されている可能性もある。また、遅延時間を0秒とし、照射のタイミングを一致させ、バックグラウンドガス圧を変化させたところ、低ガス圧では衝突時にSiとGeの原子種が混合することが確認されたが、高ガス圧においては二つの原子種は空間的に分離されやすいことが分かった。低ガス圧においても、高ガス圧においてもナノ粒子の生成が確認され、生成したナノ粒子の微小領域での組成分析を透過型電子顕微鏡とエネルギー分散形X線分光器を用いて行った。その結果、低ガス圧では組成比は測定場所にかかわらずほぼ一定であったにもかかわらず、高ガス圧では組成比のばらつきが大きかった。この結果は低ガス圧では混晶ナノ粒子が形成され、高ガス圧では混合ナノ粒子が形成されると言う筆者の予想と矛盾しない。以上のように、現状では構造解析が十分ではないものの少なくとも遅延時間とガス圧の制御によって、堆積構造が制御可能であることを明らかにしたことが重要な結果である。
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Research Products
(21 results)
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[Presentation] Strong mid-infrared optical absorption emerged by supersaturated sulfur doping in silicon wafer2010
Author(s)
I.Umezu, A.Kohno, J.M.Warrender, Y.Takatori, Y.Hirao, S.Nakagawa, A.Sugimura, S.Charnvanichborikarn, J.S.Williams, M.J.Aziz
Organizer
30th International Conference on the Physics of Semiconductors
Place of Presentation
Seoul, Korea
Year and Date
2010-07-29