2011 Fiscal Year Annual Research Report
可視波長域で動作する金属分割リングおよび2次元メタマテリアルの開発
Project/Area Number |
21510134
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
岡本 敏弘 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (60274263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原口 雅宣 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20198906)
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Keywords | 金属分割リング / メタマテリアル / 表面プラズモン / LC共振 / 磁気応答 / 散乱光スペクトル / 微小球リソグラフィ |
Research Abstract |
1.銀分割リング構造の短波長動作化 微小球リソグラフィ法で作られた銀分割リング構造のLC共振波長を短波長化するために、マスクに用いるポリスチレン(PS)微小球の直径を100nmから60nm、さらに40nmと小さくすることで、直径が60~100nmの銀分割リング構造が作製できるようになった。個々の分割リング構造に対して、顕微分光光学系を用いた散乱光スペクトル測定を行い、LC共振波長を求めた。 またリング内の電子の運動エネルギーを考慮したLC回路理論を用いてLC共振波長の理論値を計算した。計算には散乱光スペクトルを測定した個々の分割リング構造の電子顕微鏡像から求めたサイズパラメータを用いた。LC回路理論によるLC共振波長は、実験で得られたLC共振波長とほぼ同じ値になり、理論と実験の妥当性が確認された。 さらにこの理論を用いて、作製された全割リング構造形状を保ったままサイズを小さくした場合のLC共振波長を計算したところ、銀分割リング構造のLC共振の短波長化に対する理論限界値が約360nmであることが明らかになった。 2.2次元メタマテリアル作製技術の確立 分割リング構造作製のテンプレートとして用いるPS球の間隔を開けつつ高密度配列することは、技術的に難しく、この方法による2次元メタマテリアルの作製は現時点ではできなかった。代わりに、周期レジストパターンをテンプレートとした分割リング構造の作製について検討した。レジストによる柱状の周期パターンを、電子ビーム露光装置で作製し、銀の斜め蒸着、斜めエッチング処理で周期的な金属ナノ構造は作製できた。分割リング構造作製にはさらに作製条件の最適化が必要である。
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Research Products
(7 results)